eSIM-sanをイタリア旅行で使ってみた実体験レビュー

※当記事はeSIM-sanの使用レビュー記事で、プロモーションを含みます

海外でスマホを利用するに当たっては様々な選択肢があります。現地SIM、キャリアの海外利用サービス、WIFIなど、いずれもメリットデメリットがあるのですが、個人的には下記記事のとおり現地調達でのSIM利用をおすすめしてきました。

【利用方法解説】海外旅行では海外SIMカード利用がお得

が、24年3月に始まったばかりのeSIM-sanというサービスを試しに利用してみた結果、今後、このサービスをメインで利用することになりそうなので、当記事でポイントを解説していきたいと思います。

eSIMとは何か

そもそも、eSIMというのは聞きなれない言葉ですが、これはスマホに内臓された電子的なSIMのことです。キャリアで携帯端末を購入する際に差し込まれる物理的なSIMと同じ機能を持ちます。最近は機種変更などの際に物理SIMではなくeSIMを選択することも可能になりましたね。僕自身もドコモの端末は現在はeSIMで運用しています。

SIMには、電話番号や加入者の識別情報、ネットワーク認証に必要な情報など重要な情報が含まれており、もし失くしてしまったり、壊れてしまったりすると通信サービスが利用できなくなりますし、盗難されてしまうとこれらの情報が利用されてしまうリスクがありますが、eSIMを利用することでそのようなリスクを避けることができます。

また、同一端末で複数回線の運用をしたい場合にも、SIMカードを入れ替えずに切り替えられるのも便利な点です。この機能が海外利用で非常に役に立ちます。物理SIMの発行が不要なため、手続きがすべてオンラインで完結できるのもよい点ですね。

海外でのeSIMのメリット・デメリット

上述のとおり、eSIMには、下記のメリットがあります。

  • 複数回線の同一端末での使い分けが可能
  • 物理カードが不要なため紛失リスクがない
  • 手続きがオンライン完結できる

一方でデメリットは特にないのですが、現時点では、対応端末が限られているという点はデメリットと言えるかもしれません。あとは物理的に差し込むだけで使えるSIMカードと違って、設定画面でオンオフを切り替えたりして使うのは電子機器が苦手な人にとってはちょっととっつきづらいところもあるかもしれません。とはいえそんなに難しいものではないので万人におすすめできますね。

eSIM-sanの特徴

eSIMとしての一般的な特徴は上述の通りですが、これに加えて今回利用してきたeSIM-sanのサービスの特徴をざっくり書いてみます。

料金設定と通信容量

まず調べてみるとわかりますが、料金設定がかなり安いです。頑張って調べればもっと安いところが見つかるかもしれませんが、ざっと10社ほど調べた範囲だと、今回利用してきたイタリアでの料金設定は最安値レベルでしたね。僕の感覚値的には現地調達の通信料金と大差ない料金設定なので、ぶっちゃけ利益が出てるのか心配になるレベルです。

時価で変わるので参考値ですが、直近は15%の割引セールもあり、1日15GBで2週間の利用で3500円ほどです。この水準ならもっと安いサービスを見つけられるとしても、それを探している時間がもったいないです。

また、日数と通信容量の選択幅が広いのもいいですね。他社のものだと、総容量でしか選べなかったり、日数が無駄に多いものしか選べなかったり、無制限利用でちょっと割高だったり、なんとも微妙に使い勝手が悪いプランが多いんですよね。その点、eSIM-sanのように日数と容量を小刻みに選べるのは無駄がなくていいと思います。

対象国

対象国は90か国ですが、同業者の中ではあまり多い方でははなさそうですね。他社では150か国や200か国など、よりカバー範囲が広いものが見つかります。ただ、一般的な渡航先はほぼ網羅できているので、むしろそんな誰も行かないような国までカバーしてしまってサポートは大丈夫なのかと思ったり。

電話利用はできない

電話使えないというのは人によっては困るケースもあると思いますが、国内で契約できるeSIMサービスでは電話利用できるプランはかなり高額なものしか見つかりませんね。どうしても電話利用したい場合は、冒頭の過去記事に書いている手順でSIMカードを現地調達するのが正解になると思います。

購入手続きとサポート

あとは実際に見てもらえば一目瞭然ですが、購入サイトのUIがわかりやすいので、慣れてない人には使い勝手がいいと思います。支払いシステムにShopifyを使っているので、同社のサービスを使ったことがあればクレジット情報などの入力が省けるのでこれも使い勝手がよいと個人的には感じました。

契約後の手続きに関しては、メールで必要な情報が届くという手順は、契約後すぐにサイト上でeSIM登録に必要な情報にアクセスできるものもあるので、それと比べると若干まどろっこしさはあります。迷惑メールに仕分けられてしまったり、なんらかのトラブルのリスクもあるかなとは思いました。ただ、僕がやりとりをした中でeSIM-sanのメールのレスポンスはかなり早いので、特にデメリットというほどのものではなかったですかね。

海外での通信手段選びのポイント

eSIMを利用するかどうかはともかくとして、通信手段を選ぶ際の注意点をざっくり書いておきます。より詳しく知りたい方は冒頭のリンクで過去記事を確認してみてください。

通信速度とキャリア

ここでは簡単に海外の通信事情について触れておきますが、現在、欧米諸国はもちろん、東南アジアなどでも主要都市や観光地では5Gないしは4Gが利用できるので、基本的に日本と通信状況は似たようなものだと考えて差し支えありません。どの国でも複数のキャリアが競い合っていますが、現地のトップキャリアを選んでおけばまず間違いないでしょう。

ちなみに日本で契約する各種SIMやローミング、WiFiであっても、いずれも現地キャリアのネットワークを利用しているので、どの通信手段を選んでも通信速度に差はありません。あえて言えば、マルチキャリア対応していて複数のネットワークを切り替えられるようになっていると使い勝手がよいケースはあるので、契約時に確認してみるとよいかもしれません。(楽天はつながらないけどドコモの電波はあるみたいなイメージです)

ちなみに僕自身はコロナ禍の渡航制限解除以降の2年間で14か国100都市以上を訪問してきましたが、スマホが使えなかったり極端に通信が悪いという場所は記憶にないですね(もちろんトンネルの中でつながらないとか人が多くて回線が混雑しているとかそういうのはよくあります)。世界中どこに行っても、街中でみんながスマホを触っている光景は変わりません。

通信容量

旅行先でのネット利用であれば、基本的には地図アプリや調べものがメインになるので、通信容量は一日1GBあれば十分でしょう。現地でSIMを調達する場合でも、キャリアのスタッフがそのくらいの容量を目安にサービスを選んでくれることが多いです。個人的には500GBでも大丈夫な気はしますが、最近は多少容量を増やしてもそれほど値段も変わらないので、やはり1GBを目安にしています。

容量が必要な動画やゲームなどを利用したいという場合は、ホテルなどのWiFiでダウンロードするようにしましょう。海外ではフリーで使える公共WiFiも多いです。ただし、ホテルのWiFiに偽装した野良WiFiなんかも見かけたりもするので、変なものにつないでしまわないようにセキュリティ面は注意しましょう。

利用料金

利用料金は、やはり現地キャリアと直接契約するのが圧倒的に安くなります。ポケットWIFIや日本のキャリアの海外利用は料金面ではめちゃくちゃ高くつきます。ざっと数倍~10倍くらいは高いです。特にキャリアの海外利用の場合、設定ミスをすると後から超高額料金を請求されるリスクもあるので慣れてない人にはおすすめしづらいですね。

その点、SIMカードやeSIMであれば、現地調達とそれほど変わらない料金で利用することができます。しかも英語あるいは現地語でのコミュニケーションが不要なので、海外経験が少ない方にとっては使い勝手がよいでしょう。

ヨーロッパでeSIM sanを利用してみた感想

今回、半月ほどのイタリア旅行で利用してきましたが、その中で感じたことを率直に書いてみます。なおiPhoneとAndroidの端末でそれぞれに設定して使ってみましたが、使い勝手に特に差はありませんでしたので、どちらをお使いの方にも参考になると思います。

よかったところ

やはりSIMカードを取り外しせずに利用できるところと、飛行機の着陸後すぐに利用できたのは、めちゃくちゃ便利でした。設定に特に難しいところもなく、スムーズに利用開始できました。

それから、今回の旅行では、イタリアまでの直行便ではなく乗継便を利用したのですが、行きのドイツ、帰りのベルギーでもそのまま利用ができました

ヨーロッパでは2017年から「Roam Like at Home(RLAH)」という規制によって、EU域内での国家をまたいだ際のローミング追加料金を支払う必要がなくなっています。つまり、EU域内のどこかの国で契約したSIMがあれば、そのままの料金体系で他の国でも利用できるということです。これによってeSIM-sanで契約した国以外であっても接続ができるだろうと理論上は考えていましたが、実際にその通り使えることが確認できました。

ただし、今回のケースであれば、イタリアのコースを選択しているので、ドイツやベルギーなどの契約対象外の国でなんらかの接続トラブルが発生しても、それはeSIM-sanでのサポートの対象外ということになります。したがって、基本的に複数国で利用する場合には、周遊のコースを選択すべきなのですが、今回の僕のケースのようにトランジット等での一時利用くらいであればあえて周遊を選ばなくてもよいかなと思います。

ただし、トランジットでの利用開始後にイタリアに入った後、利用開始から24時間が経過したタイミングで一度ネットワークにつながらなくなってしまいました。これは物理SIMでもヨーロッパの国をまたいだときにありがちな症状なのですが、慌てずSIMの設定のオンオフを切り替えて再起動すれば再度使えるようになります。こういった軽微なトラブルに自力で対処できるというのはサポート範囲外で利用する前提条件になります。

ちなみにeSIM-sanのヨーロッパ周遊コースは33か国が対象となっており、RLAH規制の対象外である(つまりローミングでの追加料金がかかる)、イギリス、スイス、トルコも含んでくれています。これらの国を含む移動の場合は無条件で周遊コースを選ぶとよいと思います。

テザリングが使えるのも、複数のスマホを同時使用している僕にとっては使い勝手のよいサービスでした。SIMによってはテザリングが利用できないものも多いので地味に困ることがあるんですよね。

悪かったところ

基本的に悪かったところはないのですが、今回の旅程の中で、フロントがなく複数個所に宿舎が分かれているという特殊なホテルを予約していて、その鍵の受け渡しのために電話連絡が必要だったケースがありました。ホテル予約時にちゃんと確認していなかったのが悪いという話なのですが、このときにeSIM-sanの仕様上、電話ができないというデメリットを見事にくらってしまいました。。

事前にちゃんと連絡していれば対処できたのですが、公衆電話を探して歩き回るはめになって地味に困ったので、そういう場面がありそうな場合は、事前にWEB通話できる手段や他の連絡手段を確保しておくような段取りは必須だと思います。ちなみに公衆電話はイタリアは多い方ですが、世界的にかなり数が減っているので電話がどうしても必要という場合には、eSIM san以外の選択肢を選んでおきましょう。もしくはちょっとトリッキーですが、現地で電話回線だけ契約するというのもありかもしれません。

あとはSIMの問題というよりはキャリアの回線側の問題だと思いますが、イタリア滞在中、4Gにつながっているのに回線がめちゃくちゃ遅いときと、接続不良が何度かありました。設定を見ると利用できるキャリアが複数あり、接続不良の際にはキャリアを自動設定ではなく手動で切り替えるとつながるようになったので、むしろこれはSIMの仕様としては良かったところになるかもしれませんね。

まあ、夜のホテルでつながりづらくなりがちだったのは、純粋に近くの利用者が多いのが原因なので、大人しくホテルのWiFiにつなぐのが正解です。

e-SIM sanの利用方法を解説

実際のサービス利用の手順と、それぞれの注意点などについて実際の画面を使って説明していきます。正直、難しいところはないので公式サイトの手順に沿って進めれば問題ないと思いますが、引っかかるかもしれないポイントなどは簡単に捕捉しておきますので困ったらご参照ください。

手持ちのスマホがeSIM対応端末か確認する

eSIM-sanの利用を検討する前に、まずはご自身の端末がeSIMに対応しているかどうかを確認しておきましょう。

確認方法は、スマホの電話で「*#06#」に発信するだけです。

発信後、画面が切り替わって、画面上にEIDなどの情報が表示されればSIMフリーの端末なので、後続作業に進んでください。もし表示されなければ、キャリアに連絡してSIMロックを解除してもらいましょう。

なお、スマホのOSは、iPhoneの場合はiOS14以降、Androidの場合は、Android10以降が動作保証されているので、万が一それよりも古いバージョンを使っている場合は更新しておきましょう。というか、そんなに古いバージョンを使っているのはセキュリティリスクが高いのでそもそも最新版にアップデートしましょうね。

日本での購入手続き

利用のための手続きは以下の通り拍子抜けなほど簡単です。旅行の前日までに手続きをして、必要な情報を日本にいる間にメールで受け取って事前準備しておきましょう。ほんの数分で終わる作業です。

①まずはサイトのトップページから目的地を選択します。

国や地域を選んでアイコンを選択すると、下の画面のようなeSIMのスペックを選択する画面に移動します。

②「使用日数」と「容量」、「必要枚数(左右に- +がついている数字の部分)」を選ぶとカートに追加ボタンの右側に料金が表示されるので、それで問題なければボタンを押してカートに追加します。

※日数は開始から24時間でカウントされますので、現地の飛行機の到着時間から出発時間までで計算してください
※容量は、地図利用と情報検索であれば1日1GBが目安になると思いますが、お好みでどうぞ
※必要枚数はSIMを設定したい端末数を選んでください

③カートに追加したら、あとは支払いを実行するだけです。支払いはShopifyのシステムが使われているので、初めて利用する際には登録が必要です。最近はshopifyの支払いシステムを利用したサイトも多くなってきたので、使ったことがない方も登録しておけば便利な場面があると思います。

ちなみに利用開始日などは特に設定はありません。実際に現地で接続したタイミングで利用日数のカウントが始まります。あとテザリング(他の端末でのネットワーク共有)が利用できるので、枚数は基本的に1枚で大丈夫だと思います。別行動しないのであれば、同行者間でのテザリング利用もありですね。

④購入手続きが完了したら、登録したメールアドレスに必要な設定情報などが届くので、その手順に従って事前設定を日本でネット回線がつながっている間に必ず済ませておきましょう。

事前設定でやることは、ご自身のスマホにeSIM-sanから提供されるeSIMを追加登録する作業だけですので、それを理解していれば難しいことはありません。

iPhoneについてはマニュアルと画面操作が完全一致していたので、マニュアル通りで迷うことなく進められると思います。Androidについては、おそらく利用する機種によって微妙に画面が異なると思いますが、こちらも設定する内容自体には違いがないはずですので、しっかりマニュアルの項目とご自身の端末の一致する項目を見比べて進めれば大丈夫だと思います。

僕の場合、利用しているGalaxyの画面とマニュアルの画面が違っていたためAndroidの方は若干時間がかかりましたが、それでも作業自体は数分で終わりました。

マニュアルにあえて補足するなら、渡航後に見てわかりやすいように、追加したSIMの名称をデフォルトのままではなく、ご自身が認識しやすい名前(僕は「eSIMさん」としておきました)に変更しておくとよいかもしれません。

現地設定

現地での立ち上げ手順もマニュアルと完全一致です。ネット通信がない中、このサイトを見ることもないと思うのでやはり手順は省きます。必ずマニュアルを端末にダウンロードするか、印刷しておくなどして渡航後に確認できるようにしておきましょう。マニュアルには以下の作業を行う手順が記載されています。

①事前作業で登録したeSIMを有効にし、ローミングでデータ通信ができる状態にする
 基本的にローミングをオンにすれば自動で適切なネットワークに接続してくれますが、それがうまくいかなかった場合の手順もマニュアルには記載があります。
②日本で利用している主回線でローミングしないように回線を無効にする

利用時の注意事項など

SIMを切り替えたタイミングから利用した通信データ量がカウントされて端末に記録されていると思いますので、渡航後数日は24時間ごとを目安にチェックして、ご自身の使い方で通信容量が不足しなさそうか確認しておくとよいと思います。まあ、1日1GBであれば通常利用で不足することはないとは思いますが。

ネットワークがつながりづらい時には、ネットワーク設定を自動選択のチェックを外して別の回線を選びなおしてみると改善することがあります。下の画像はイタリアでのネットワーク選択の画面(iPhoneの画面ですが、Androidも同じ)ですが、実際、自動でつながっていたWINDTREの調子が悪い時にvodafoneを手動で選ぶとつながりやすくなったことがありました。

ネットワークを切り替えても改善しなかったり、そもそも接続不良でネットワークを拾わなくなった場合は、とにかくローミングのオンオフ、端末の再起動を試してみてください。大概、解決すると思います。どうしてもダメな場合にはWiFiにつないでサポートに連絡してみてください。

まとめ

長々と書いてきましたが、改めて結論。

eSIM-sanは安い、簡単、便利の3拍子揃っているので、僕自身、今後も使っていきますし、みなさんに自信をもっておすすめできるサービスです。

アフィリエイトリンクを貼っておくので、ここまで読んでくださった方はぜひ次回の海外旅行での利用を検討してみてください。

なお、9/13までサマーセール中で、最大15%オフで利用できるようです。

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