イギリスとヨーロッパ大陸を列車で結ぶユーロスターの発着点となるセントパンクラス駅ですが、ハリーポッターの映画にも登場する豪奢な駅舎で有名です。どう頑張っても写真に収まりきらないその巨大かつエレガントな佇まいは訪れる人の目を奪ってやみません。そんなセントパンクラス駅ですが、この建物は実はホテルになっていて泊まることができます。しかもユーロスターのホームに面した部屋もあり、泊まりながらにして列車の発着を眺めることができるという他ではできない体験ができてしまいます。ということでパリに行く前泊で使ったセントパンクラス・ルネッサンスホテルの宿泊記です。
見ての通り、ザ・イギリスな建物。ヴィクトリアン・ゴシックとか言うのだとか。ブログのアイキャッチ画像の方の入り口はレストランで、この写真の真ん中がホテルの入り口です。右手の方にはユーロスターホームに行く入り口。さらに右手の階段を降りるとアンダーグラウンド(地下鉄)に行けます。
ホテルのロビーはいつも人がいっぱいでした。
到着時、部屋がまだ用意できていないってことだったので、用意できたら連絡くれるようにお願いして出かけましたが、まあ、予想通り連絡なし。。多分電話繋がらないからその時はメールしてね。うん、このアドレスね。的なやり取りをしたのはなんだったんだと。フロントの最初の印象でホテルそのものの印象って大きく左右される気がするので、こういうのはちゃんとやった方がいいと思うんだけどな。同じくマリオットのカウンティーホールの方はちゃんとメッセージくれてたし。とかなんとか思いながら、部屋へ向かいます。
こちらがクラブルームアクセスの部屋があるフロア。こちらにはカードキーがないと入れません。上のロビー写真はここから撮りました。ちょうど入り口の真上の2階(イギリス式の1階)で、左の窓側がフロントで右が外。この奥のエリア左手の部屋がユーロスタービューの部屋です。素晴らしく長い廊下で奥まで見えません。
上記エリアは旧館にありますが、そちらとの往来はこんな豪華絢爛な階段を通ります。(もちろん手前にエレベーターもありますが)
ザ・エレガント。
目次
ユーロスタービューの部屋
アサインされた部屋は171号室。右の空白スペースは、階段があり、クラブラウンジに直結しています。地図の下側がホームに面した部屋。
さて、お待ちかねの部屋ですが、ベッド周りは至って普通のホテル。
しかし、カーテンを開けて外に視線をやると一味違います。窓の外はユーロスター発着階で、絶え間ない人の往来。
一方で人っ子一人いない真夜中のホーム。
朝日の射し込む朝のホーム。ぼちぼち通勤客、旅行客が歩き始めています。
ちなみに窓ガラスは完全にはめ込みで開かず、その分部屋の防音はしっかりしていてホームの雑踏の音はほぼ入ってきません。古めかしい外観とは似つかわしくなく非常に快適。逆に出入り口の方はやはり扉がバタンとなるので廊下側の音が聞こえます。まあ、部屋数が少ないのでそれほど気にはなりませんでした。
やや不自然なレイアウトですが、必要なものは一式揃っています。もちろんネスプレッソも。
一応、棚を開けてみるとこんな感じ。まあ、こちらも至って普通。
しかし圧巻はこの部屋の天井高。普通ならやや手狭感がある部屋のサイズですが、巨大窓と合わせた天井高のおかげでむしろ広々した印象です。うーん、うまく伝えられる写真がなかった。。。
あと、電源プラグがないなーと思って探していると、床にありました。オフィスかって感じの無骨さです。
カーテンの留め具はこんなゴツいのが付いておりました。握りこぶしよりでかい。
バスルームとトイレは別室でした。トイレ側に洗面台があリます。
アメニティにTOKYOMILK。なぜに東京かと。
バスルーム側には洗面台がありません。鏡もない。その代わりに(?) 金のアヒルがお出迎えしてくれます。このあひるなんか有名らしいですね。写真には写っていませんが、レインシャワー付き。しかし、この可変式のガラス戸タイプのバスタブがうまく使えません。いつも床を水びたしにしてしまいます。。。
クラブラウンジ
部屋は右の扉入ってすぐ左でしたが、この左に見える階段を降りるとChambersクラブと言う名のクラブラウンジです。
このような様子。
朝食はコンチネンタルをいただけますが、ちゃんとホットトマトにマッシュルームがあるのでイングリッシュブレックファーストもどきにできます。イギリスに来たなら、ぜひこの大きいブラウンマッシュルームをいただいてください。これ好きなんですけど、日本のスーパーだとこじんまりしたやつしかなくてしかもお高いのでなかなか口にできません。
かわいらしいチェスボードも置いてありました。誰かが充電中のケータイ置きに使ってましたけど。。
隣接する大英図書館を散策
セントパンクラスの西側、道路を渡って反対側には世界最大級の蔵書量を誇るというブリティッシュライブラリーが隣接しています。
さすが朝から途切れず人がやって来ます。持ち物検査があるのでちょっと並びますが、行列というほどではないです。
とてもアイコニックな椅子がありました。中はちょっとした美術展のスペースもあり、朝の散歩がてら行ってみるとちょうど良いと思います。学習スペースがあちこちにあるので、ちょっと集中して仕事なり勉強なりしたいときにも使えるのでは。ただ、書架エリアにはID登録やらが必要らしく入れませんでした。
おまけ:セントパンクラスからユーロスターでパリへ
こちらはユーロスターからホテルに向かった写真。2階の真ん中から二つの窓は白くカーテンが閉まっていますが、その右二つ左は空いていて右が閉まっている。こちらが先ほどまで滞在した171号室です。左に見える抱き合った銅像の正面の部屋はどうやら使われていない様子。まあ、観光客が散々あの像の前で写真撮ってますから、あの部屋だとカーテン開けたらパパラッチされまくってしまうので避けているということでしょう。
ところでユーロスターは英仏海峡を潜ってフランスに渡るので、乗車の際にパスポートコントロールがあります。こちらでハンコを押してもらうと汽車マークになります。入る時はあれこれ聞かれる悪名高きイギリスの国境ですが、出る時はとてもあっさりです。そしてフランス側に到着してもパスポートチェックはありません。
ユーロスターの1等席です。ユーロスターは直前だと劇的に高くなってしまうので、旅程が決まっていれば2ヶ月くらい前に予約するのがオススメです。
軽食が出ます。アルコールも飲めるので、のんびり田園風景を見ながら優雅に旅ができます。リクライニング機能がないのが今ひとつですが。
さて、セントパンクラス駅はヨーロッパや地方への窓口なのでやや北東にありますが、いくつかのメジャーな路線が繋がっているので観光にも決して不便ではありません。以前に書いたケンジントン方面の美術館巡りするならもっといいところがありますが、鉄板の大英博物館やナショナルギャラリーあたりはすぐに行けるので観光拠点としてみてもよいのではないでしょうか。僕的には便利だったので、またユーロスター使う旅路の際はこのホテルを使おうかなと思っています。