結論:同じです。
シェイクスピアの”ベニス”の商人、”ベネチア”のカーニバル、いずれも耳に馴染みのある都市名だと思いますが、いずれもイタリア北西部の潟に形成された海上商業都市(今や観光都市と言ってもいいですね)のことを指します。
ベネチアはイタリア語での呼称で、ベニスは英語での呼称です。
イタリア語ではVeneziaと表記するので、より正確には「ヴェネツィア」
英語ではVeniceと表記するので、より正確には「ヴェニス」
の方がそれぞれしっくりきますね。
時々、ベネツィアとかヴェネチアという表記にも出くわしますのでややこしいですが、どれも同じです。
この都市名の元になったのは、ラテン語の「ウェネティア(venetia)」という言葉ですが、これはローマ皇帝のアウグストゥスの時代にイタリア半島を分割したときのアドリア海北部を指し示す名称だったということのようです。
なお、本ブログでは原則として、イタリア語表記に近くかつ日本人として一番馴染みがありわかりやすい「ベネチア」の表記で統一しています。(書籍など他の引用の場合は、もちろん引用元をそのまま参照しています)
ベネチアについて詳しく学びたい方には下記の記事がおすすめですのでご覧ください。特に海の都の物語はぜひ一読しておきたい名著です。なぜベネチアがこれほどまで繁栄しつつもやがて衰退し、そして今、世界屈指の観光都市となり得たのか。その知識がいっそうベネチアでの旅の満足度を高めてくれると思います。
当ブログでも、ベネチアの旅行記はいろいろ書いていますので、合わせて参考にしていただけると嬉しいです。
こちら > ベネチアの記事一覧
余談ですが、他にも同様に英語とイタリア語で発音が異なる都市としては、ベネチアと比較されることも多い花の都ことフィレンツェ(firenze)がありますね。こちらは英語だとフローレンス(florence)と呼称されます。
このように言語によって呼び名が変わる例はもちろんイタリア以外にも色々ありますが、オーストリアのウィーン(wien ドイツ語)は英語ではヴィエナ(vienna)になり、今度はイタリア語でもvienna(ヴィエンナ)になったりします。
そういえば、以前、ある後輩が先輩に「ウィーンに行ってきたんでしょ?」って聞かれて頑なに「いや、ヴィエナです」と延々かみ合わないやり取りをしていて笑ったのを思い出しました。