絶対に行くべきはオスロのヴィーゲラン公園

ノルウェーって聞いても、思い浮かぶのは、サーモン、フィヨルド・・・くらいかもしれないくらい日本人にとって馴染みの薄い国。ましてやこの国の首都がオスロだと即答できる人はどのくらいいるでしょうか。

今回はそのオスロにある公園の話。ノルウェー観光といえばの王道なので、あえて僕が言うまでもないのですが、ここは死ぬまでに一度は行くべき場所の一つだと思います。


ヴィーゲラン公園。今、右下の●(赤丸)のところにいるようです。


遠くに何やら青いのが並んでいます。橋の上です。上の地図の④のあたりですね。

一見は百聞にしかずということで、ここからしばらくキャプションなしでいきましょう。

いかがでしょうか。キャプションをつけたくなるような個性的な銅像が橋の両側にたくさんいます。上の写真はほんの一部。投げたり、踊ったり、考えたり、遊んだり、何かを眺めてみたり・・・。一つひとつの物語は独立しているものの、これだけたくさん連なるとそれだけで一大叙事詩が出来上がるような気がしてきます。


橋を過ぎて振り返ったところ。まだまだここまでは序の口でした。

次は噴水エリア(地図の⑤)。


噴水を支える屈強な男たちを中心に大きな木と戯れる人々が噴水を取り囲み、更にため池の壁面には世界の終わりと再生を思わせる一連のレリーフがあります。子供の時に見たら夜怖くなって眠れなくなったかもしれない。結構、残酷なシーンもあります。


噴水エリアを過ぎて再び振り返ってみます。かなりの存在感。

でも、ここからがクライマックス。地図の⑥に向かいます。

 

これが主役。モノリッテンと呼ばれる塔です。遠くからも視認できる巨大な柱。近づくと人でできています。この手の人が集積して織りなす形の絵は昔からいろんな人が描いているのを知っていますが、これだけの迫力の彫像は他にはないのではないでしょうか。そして、またこの塔を中心にいろんな物語が彫られています。

モノリッテンエリアを過ぎた先にも大きな広場があります。世界の終わり感が醸された場で、トレーニングをする集団だったり、犬の散歩をする人たちという日常風景のアンマッチさがいかにもシュールです。カラフルなトレーニングウェアとモノクロの彫像のギャップ。お気に入りの写真です。

公園って、子供達の遊び場だったり、家族の憩いの場だったりするじゃないですか。そういう場に持ち込まれたメメント・モリ(いつか死ぬことを忘れるな)的物体の力。ヴィーゲラン自身がこれらの彫像に関して何も解説を語っていないというのもまた良い。200体以上の像それぞれにドラマがあるので、どこに注目するかで掻き立てられる感情も違います。きっと訪れるたびに新たな気づきが得られるような気がします。そしてすべての繋がりが何か一つの物語に収束していく。こんな公園が自分の街にあれば、きっと愛郷心が強くなるだろうと思いました。

ちなみにこれは⑧の場所から振り返って撮った写真です。背中側にも銅像がありますが、載せないでおきましょう。ぜひ現地で確かめてください。


上の写真でモノリッテンエリアとの間に見える銅像の台座には黄道12星座が。牡羊座、牡牛座、双子座、・・・


・・・双子座、蟹座、か、え、、エビ座!?


門のレリーフも見事です。


「ちょっと待って、もうちょいで思いつきそうやねん。」

橋を下りて池の横手、③のエリアにもちっちゃい銅像たちがいます。橋桁の銅像たちも違った角度から見えるのでぜひ行ってみてください。

見ての通り、僕が訪れた時はあいにくの天気で、小雨が降ったり止んだりで傘はギリギリなくても平気だったくらいでした。曇っていたおかげで背景が白抜きで絵的によく撮れた(そういう写真はここにあまり載せなかった気もしますが・・)のと、人もまばらだったので逆に良かったかなと思いました。寒いかもしれないですけど雨の中でもぜひ行ってみてほしいです。それはそれで印象的な光景が見られる気がします。

個人的には、オスロはとても気に入った場所なので、今度は長期滞在して晴れた日にのんびり訪れたいと思います。このエントリーを書いて地図を見て気づいたんですが、まだ行ってないエリアもいくつかあるようなので。

また後日譚が書けるといいなと思います。

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