アフターコロナのANAファーストクラス搭乗記 成田-シカゴ間

前回の記事で書いた通り、スターアライアンスの世界一周航空券を使って世界一周してきました。2022年5月に出国したのですが、予約した4月の時点ではオミクロン株が発生したことでヨーロッパの感染拡大が再発、ロシアのウクライナ侵攻も始まったばかりと世界の国境解放が進みつつある状況とは裏腹に、国境移動を繰り返すのはやや博打めいた決断でした。

特にアジア方面の規制がまだまだ緩和へと進まない様子だったこともあったので、今回は地球の自転と逆回りで1周してみることにしたのですが、結果的にこの決断が奏功し、大きなトラブルもなく(小さなトラブルは多発しましたが。笑)快適な旅路を進むことができました。

これからしばらくアフターコロナの世界の様子を順次レポートしていこうと思いますが、この記事では出発の成田からシカゴ行きのフライトの様子を書いてみます。

成田空港でのPCR検査

アメリカがワクチンの必要数接種を条件にPCR検査なしでの入国を認可するようになったのは6月12日。それよりも一足早い5月のタイミングでは、アメリカ入国の24時間以内のPCR検査が必要でした。

PCR検査は成田空港での当日受検が可能ですが、その料金が事前予約ありでも23000円、予約なしだと43000円というぼったくり価格でした(ちなみにバンコクのスワンナプーム空港の検査は1200バーツ = 4000円ほど、欧米は無料受検ブースが街中に多くあります)。

順番待ちで座っているとき、出国のために来たであろう外国人の方が貼り出されているこの値段を見て、そんな金ないと言ってるシーンを何度も見かけたのが印象的でした。。。

ともあれ朝から空港に出向き、万が一陽性になったらとヒヤヒヤしながら検査結果を待つこと3時間半。無事、陰性結果を入手することができました。

参考にリンク貼っておこうと思って見てみると、最短2時間かつ最安14000円からとずいぶん改善されていますね。相当クレーム受けたんじゃないかな、これ。笑

成田国際空港PCRセンター

チェックイン

PCR検査のためにずいぶん早く空港に着いたのでチェックインもガラガラでした。当日、ファーストクラスは8席中3名の利用だったものの、他の客席は8割ほどの搭乗率ということで航空需要が戻りつつあるタイミングだったのかなと思います。

便数が少ないながらも海外線もかなり乗客率が戻っているということで、特にヨーロッパ便ではロシアの戦争で遠回りの航路を取らないといけないということもあり、ビジネスクラスで準備していた料理が足りなくなるような事態になっているという話を聞きました。

乗客より添乗員の方が多い状況から考えれば嬉しい悲鳴なのでしょうが、早く正常化すればいいなと思います。

さて、誕生日は少し過ぎていたのですが、チェックイン時にプレゼントをいただきました。手書きのメッセージカードはうれしいですね。

お札用のマネークリップ。チップが必要なアメリカで役立つうれしいプレゼントでした。ANAのファーストクラスはぜひ誕生月に乗ってみてください。

チェックインの際には、渡航先の国で必要な書類をチェックしてくれます。当時はワクチン接種証明書と入国24時間以内のPCR検査の陰性証明が必要でしたが、現在はアメリカ入国でPCR検査は不要になっているかと思います。

ラウンジはまだ閑散

出国手続きを済ませてANAのスイートラウンジに向かいます。早い時間だったこともあり、どのエリアも閑散としてほとんど人がいません。そもそもラウンジ外もコロナ前では考えられないほど人が少なかったですが。

ともあれ、3ヶ月ほどお預けになる最後の和食の晩餐です。まあ、用意されている料理はそんなにありがたがるようなものではないので、機内食に合わせてほどほどにしておくのが吉です。

ということで、そばを一杯。しばし飛行機を眺めながら過ごします。

さて、搭乗時間になりラウンジを出ると、何やら物々しい装備をした集団に出くわしました。国によってはいろいろ制約が厳しいところもあるのだろうなと思いながら搭乗ゲートに向かいます。

ファーストクラスに搭乗

本当はニューヨーク行きの便を予約したかったのですが、ビジネスクラスも含めて全く空きがなく、電話越しにいろいろ探してもらった結果、今回はシカゴ行きの便に乗ることとなりました。久しぶりのアメリカ行きです。

のんびりシャンパンをいただきながら出発を待ちます。旅の前、一番わくわくする時間ですね。

シートに進むとグローブトロッターのアメニティボックスにSONYのノイズキャンセリングヘッドセット、スウェット類などファーストクラス仕様のグッズが用意されています。

キャビン内では用意されているスウェットに着替えて過ごすことができます。ヘッドセット以外のアメニティ類は持ち帰ってOKです。

アメリカのホテルは、5つ星クラスでもスリッパが用意されていないことが多、パジャマもない(パジャマがあるのは日本くらいですが)ので、降機時に荷物に入れて持ち帰っておくと重宝すると思います。

いろいろと追加のアメニティもいただきました。

リクライニングはタッチパネル式。いろいろ収納ポケットがついていますが、あまり分散させると忘れ物しそうなので僕は基本的に使いません。

ファーストクラスの食事

お待ちかねの機内食です。正直、ビジネスクラスの食事は腹の空き具合によっては食べなくてもいいかなと思うくらいのものですが、ファーストクラスはちゃんとした料理がサーブされるので楽しみにしてよいと思います。

夕食(和食)

安定軌道に乗って、まず用意されたアミューズは4品。スティック状のスナック、タイのマリネと茄子のタルタル、マグロの胡麻揚げ、フォアグラロール。

このタイミングでご用意いただいたシャンパンはKRUGでした。

まずは先付と前菜が並べられます。帆立ぱん博多揚げ、才巻海老、天豆チーズ豆腐、、、

飲み物は日本酒を。3種用意されていたものをお料理と合わせて飲み比べで提供いただきました。

お吸い物はベーコンを玉ねぎでつつんだもの。メニュー表とは違う料理でしたが美味しかった。

お次はかつおのたたき。ここまででもそこそこお腹が膨れてきました。

そして主菜は和牛のすき煮です。小鉢も並び食べすぎて苦しい嬉しい悲鳴です。料理の味はビジネスクラスの料理とは別次元です。

デザートは洋食メニューの3種のアイスの盛り合わせをいただきました。

軽食

一眠りした後、小腹がすいたところで一風堂のラーメンをいただきました。ファーストクラスではビジネスクラスとは違ってバターもちゃんと小皿に取り分けて、小鉢もついて提供されました。これが最後の和食でしたね。

ベッドメイク

食後、空いていた隣の席でベッドメイキングをしてくれました。エアウィーブのベッドでまあまあ快適です。が、マスク着用して寝ないといけなかったのがちょっとつらかった。

まあ、フルフラットとはいえ地上ならカプセルホテルでもかなり狭い部類なんだよなと思うとちょっと悲しい気分になってしまいますが、それでもちゃんと寝ることができるのはありがたい。昼夜真逆になるアメリカは時差ボケがきついですが、機内で寝過ぎない程度にコントロールしつつちゃんと寝ておくのが重要です。

その他

キャビンアテンダントさんに長期旅行に行くという話をしていたら、降機時に大量にスナックをいただきました。小腹がすいた時に何度か助けられました。その節はありがとうございます。

アメリカ入国

入国審査時、PCR検査結果やワクチン証明書が精査されるのかなと思いきや、ノーチェックでいつも通り指紋登録だけであっさりと入国できました。証明書のチェックはチェックインカウンターで航空会社が行うという建て付けのようです。ただし、場合によっては提出が求められることもあるようなので、念のため手元に用意しておくとよいと思います。

手荷物の受取りレーンでは、ファーストクラスの荷物は係員が先んじてレーン横に移動させて待っているので、レーン回りに注意して探しましょう。

なお、アメリカへの入国にはESTAの事前申請が必要ですが、ググると悪質なサイトが上位に出てきてしまうので、下記記事を参考に必ず公式サイトから申請するようにしてくださいね。

【偽サイトに要注意】渡米のためのESTA(エスタ)申請方法

まとめ

最後にまとめというか余談ですが、マスク着用については航空会社によってかなり違いがありました。多くのケースでは、基本的にマスク着用を「推奨」されますが、トルコ航空などはキャビンアテンダントが誰もマスクをつけずに接客していました。

日本を往来するANA便はその点では一番対応が厳しいかもしれません。スカスカのファーストクラスでさえマスク着用を促されたのが印象に残っています。8月の帰国便のアナウンスは玉虫色の表現でしたが、まあ、感染リスクを下げるために大人しくマスクはしておくのがよいかなとは思います。

なお、アメリカ国内では7〜8割くらいの人は街中でマスクをせずに過ごしていました(事前に聞いていたアメリカでは誰もマスクしていないという噂よりはかなり着用率高く感じました)。着用義務のある公共交通機関ですらマスク着用をしない人が2、3割はいる(そしてそういう人に限って大声でしゃべっていたりする)状況でしたが、着用義務のある場所では全員着用を遵守しつつ、外では9割以上の人がマスクをしないという状況だったヨーロッパと比べると、やはり自由の国アメリカだったなと振り返って思います。

さて、ということでしばらく世界一周旅行アメリカ編を書いていこうと思いますのでお付き合いください。

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