今夏のベネチア滞在で利用したJWマリオットの滞在記を書いてみます。
コロナ禍中にベネチアの5つ星ホテルは倍増し、現在は20を超えるブランドが運営しています。そのうちラグーンに浮かぶ2つの孤島が、島全体を利用したホテルリゾートになっているのですが、そのうちの1つがJWマリオット・ベニス・リゾート&スパです。
倍増する前に書いた記事なので大幅に更新しないといけない状態ですが、一応、ベネチアの5つ星ホテルについては下記記事で解説していますので、ベネチアのホテルを探している方は合わせてどうぞ。
ベネチアの高級ホテルの選び方【5つ星ホテル完全網羅】あとは下記記事に書いた通り、ホテルの星評価の基準はあるようでないのですが、イタリアではホテルの星評価は地方自治体が認定しており、認定されたホテルは鍵と星のマークがホテルの入り口に掲示されています。ときどきこのマークがついていない自称4つ星ホテルとかを見かけたりもします。
【知っているようで知らない】5つ星ホテルとは何かを解説してみます目次
ホテルへのアクセス
ベネチア本島の南に浮かぶ一番大きな孤島がJWマリオットのリゾートがあるローゼ島です。この島は1870年に造成された、ベネチアのラグーンの中で最も若い島だそうです。公共交通機関ではアクセスすることができないので、島に向かうには水上タクシーまたはホテルのシャトルサービスを利用することになります。
ホテルのシャトルバス(船)は、サンマルコの王の庭園の南にあるタクシー乗り場から発着します。JW Marriottと表示があるので、すぐわかると思います。日中は2艘の船が30分間隔で往来しています。公共交通船が通らないジュデッカ島とサン・ジョルジョ・マッジョーレ島の間を抜けて走るので、普通に刊行したのでは楽しめないルートを体験できます。
船は快速に飛ばし、出発から10分ほどで島まで到着します。
島の近くの海上には、トップ画像のように海水浴を楽しむ小さなクルーズ船がたくさん停泊していました。
シャトルを降りた先にはバギーが用意されています。本棟はすぐ目の前にあるのでそのまま歩いてアクセスできますが、今回は別棟での宿泊だったので、こちらのバギーでそちらのフロントまで案内されました。島内に広がる芝生の上にいろいろ飾られているオブジェを眺めながらしばしのドライブ。
ウリベート・デラックスの部屋
巨大な本棟から離れて、2階建てのシンプルな建屋に案内されます。
中のフロントではウェルカムドリンクやお菓子などが用意されていました。
今回案内されたのは、フロントの隣のテラス付きのお部屋。
本島のホテルではなかなかない広い部屋です。とはいえ、島の規模からするともう一回り大きくてもよいような気もしましたが、2015年開業で設備もまだまだ古臭い感じはありません。以前、口コミで見たような清掃が行き届いていないようなところもありませんでした。
こぢんまりしたデスクスペース。
最近のリゾートホテルにしては冷蔵庫のドリンクは少なめですかね。みんなベネチア観光に繰り出すので、部屋の設備はそれほど充実させる必要もないというのはあるのでしょう。
ガラス戸を開けると整備された庭園を望むテラス。部屋に名づけられたウリベート(オリーブの木立とかオリーブ畑という意味)という名前通り、オリーブの木が整然と並ぶ優雅な景色です。日中は大きめのハチが飛び回っていました。パラッツォ・デイ・ドージがベネチア最大の中庭を持つホテルだと言っていましたが、こちらの方が桁外れに広いですね。
ド派手なブルーのスリッパ。イタリアのホテルはスリッパもないところが多いのでありがたい。あとは電気式の蚊取り線香も用意されていました。
バスアメニティは、いつも通りJWマリオット御用達のアロマセラピー・アソシエイツです。個包装ではなく使いまわしのボトルタイプ。マウスウォッシュやコットン類はありますが、歯ブラシやクシなどはないので持参しましょう。ここに限らず、イタリアはどのホテルも歯ブラシがないのが標準ですのでお忘れなく。
【厳選16ブランド】高級ホテルをバスアメニティで選んでみる島の施設
シャトルやタクシー乗り場からすぐのところに5階建ての本棟があります。
本棟の方のフロントスペースはこちら。大規模ホテルだけあって、ベネチアグラスのショップや料理教室、キッズスペースなどいろいろと設備は充実しています。
中央の最上部4階(日本の5階に相当)にベネチア本島を望むプールがあります。これだけ高層から海を眺められる場所はベネチアでは希少です。こちらは日中は日光浴を楽しむご年配のご夫婦が多くいた印象でした。まあ、若い人はベネチア観光に行ってますよね。
島内の施設は、本島に向かう北側に集まって配置されています。
こちらはもう1つの宿泊棟、ラ・レジデンツァの棟。プライベートな中庭やプールがついた部屋もあるようです。
島の南側にはきれいに整備された森が広がっています。かなり広い島なので、レンタル自転車の貸し出しもあります。整備された芝生のスペースにはあちらこちらにピクニックスペースやハンモック、ソファなどが置いてあります。夏場はちょっと暑いですが、秋口なんかは気持ちいい時間を過ごせそうでした。
庭園の奥に進むと、広い地上のプールがあります。こちらはチェックイン時に子供用と案内されることもあってか、子連れが多め。
ジム設備も独立した棟に用意されていますが、意外と狭めでした。
島内中央あたりには教会の建物も残っていました。
レストラン Agli Amici Dopolavoro Venezia
ミシュランの星付きシェフがプロデュースするという島内の独立した建屋に入るメインダイニング。ドレスコードありですが、短パン、サンダルでなければ大丈夫だそうです。
島内にレストランで提供する食材用の畑を持っているのが自慢ということで、着席前に少し案内されました。海上の島の土壌でいい野菜が採れるのかは疑問が残りますが、確かにいろいろな植物が植えられていました。
通常のコースメニューは12皿とか、18皿とか例によって多すぎるので、アラカルトでメイン2皿にしてもらいましたが、アミューズが次から次へと出てきたので、それでも食べ過ぎたくらいでした。もちろん味の方は文句なしでしたが。
個人的には、ソムリエさんに選んでいただいたVIE DI ROMANSという白ワインが美味しかったのが収穫でした。思わず旅の途中で探してお土産に調達してきましたが、改めて調べなおしたら日本で買った方が安く手に入りましたね。この7月の円安進行は酷かった…
一応、レストランの予約サイトはこちら > https://www.opentable.com/r/agli-amici-dopolavoro-laguna-di-san-marco
通常のコースが€190、ワインのペアリング€80 です。まあ妥当な値段設定だと思いますが、直近の植田ショックで多少円高に振れたとはいえ、現行レートでは日本円に換算するとかなり割高です。ですが、ベネチア本島内では味わえない体験をするためにホテルに宿泊せずともレストランを予約して行ってみるのもありかもしれません。
本棟には地上階や屋上に複数のレストランやバーがあります。そちらは予約なしでカジュアルに利用できます。とはいえ大半のグループは観光ついでに本島で食事してくるでしょうから、どこも空いてる感じでしたね。
ベネチア旅行で何を食べるか問題朝食
朝食は、本棟のグランドフロアのレストランでビュッフェが提供されています。日中に島内を歩き回ってみると閑散としていたのとは一転して、大規模ホテルらしく家族連れがいっぱいのいにぎやかな雰囲気でした。
まとめ
このリゾートは長年、気にはなっていたもののなかなか足を運べなかった場所のひとつでした。今回、半月ほどの旅程の中盤で、体力回復を図って予約してみましたが、旅の始めにかかってしまった風邪を治すのに一役買ってくれました。やっぱり長期旅行で休息日をはさんでおくのは大事です。
そんなこともあってか、とてもいい印象を持った滞在体験でした。本島への移動も、タイミングを見計らって行けば、サンマルコ広場までシャトルを利用して正味20分ほどで移動できるので、観光拠点として利用するのもそこまで悪くはないと思います。プールがあるホテルも超希少ですし、家族連れなら水上タクシーも割とリーズナブルなので、家族旅行におすすめかなと思いました。
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