【巡礼地】世界遺産サンチャゴのパラドール滞在で大聖堂を臨む

スペイン、ガルシア地方の北西端の町サンチャゴ・デ・コンポステーラはキリスト教の三大巡礼地の一つに数えられ、世界中から巡礼者が向かうことで世界的に有名です。今回取り上げるオスタル・ドス・レイス・カトリコスは、そのゴール地点にある5つ星のパラドール(歴史的建造物を使ったスペインの国営ホテル)です。

パラドールはいずれもその土地の中でも特別な場所に建っているところが多いですが、その中でもこの世界遺産にも登録されているサンチャゴ旧市街中心にあるパラドールの特別感は群を抜いています。

それではホテルの目の前で世界中からやってくる巡礼者たちの喜びの姿を目することができる特別な滞在の記録を書いていきます。

ホテルへのアクセス

サンチャゴ・デ・コンポステーラ大聖堂の正面広場の北面に面しています。巡礼路の最終ゴール地点ということで、終日、大きなバックパックを背負った人々が往来するのを目にします。サンチャゴは高速鉄道や飛行機でのアクセスも可能ですが、巡礼路に沿ったバスで移動するとその途上で道を歩く巡礼者の姿を数多く目にすることができます。

サンチャゴ・デ・コンポステーラ駅前からは急な坂道があり、歩けない距離ではありませんが、Moovit等のローカルバスアプリやタクシーの利用も一考の余地があります。

ホテルは歴史的建築物ということで、地元のホテル反対派の人たちが連日ホテルの前でバケツを叩いたりラッパを鳴らしながらデモをしていましたが、、正直、めちゃくちゃ迷惑でした。。。ホテルは大きいので部屋に戻れば騒音は気になりませんが、こんなことしても折角地元にお金を落としてくれる観光客に不快な思いをさせるだけなのにな、と。

正面入り口を入ると、右手にフロントがあり、チェックインを済ますとこの写真の柵の奥、ホテル内部へと案内してもらえます。宿泊客でなくとも、パラドールは見学することもできますが、宿泊客しか入れないエリアなどもあったりしますね。

スタンダード キングの部屋 ①

ホテルの正面入り口から一番遠い1階の部屋へのアサイン。中庭を二つ越えて結構距離があるので部屋の位置がわからなくなりそうでした。

5つ星ホテルとしては素朴な印象ですが、設備は新しく清掃も行き届いていて快適なベッドルームでした。

クローゼットはやや手狭です。スリッパなどはパラドール共通のパッケージ。

バスルームが結構広く、ダブルシンクでバスタブもついていました。部屋がやや狭い分、シャワースペースの横のデッドスペースがスーツケースを置くのにちょうどよいですかね。

扉はやはりこの地方特有の2段階に開くことができるタイプ。周辺は建物が並ぶので景色は期待できませんね。まあ、そもそも今回は1階なので眺望はありません。

そして、、バスルームをチェックしていたら、この木製の窓の下部が腐食していて、そこからなんと蟻が入ってきているではありませんか。部屋で出かける準備をしている間にみるみるその数が増えていきます。。。

これはいかんということで、フロントに殺虫剤をお願いしに行ってみたところ、滞在する部屋を変更してもらえることになりました。

スタンダード キングの部屋 ②

ということで、再アサインされたのは、最初の部屋とは逆サイドの最上階の部屋。これなら蟻の心配もありません。ということで改めて部屋の紹介です。

同タイプの部屋なので部屋の調度品などは同様ですが、微妙にそれぞれ装飾やサイズなどに違いがありますね。

1階の部屋にはなかったデスクがこちらの部屋にはありました。部屋全体のサイズ感は同じくらいですが、こちらはバスルームよりもベッドルームの方にスペースを割いており、滞在の快適性はこちらの方が上ですね。結果的に蟻の発生が奏功しました。笑

窓の外の景色はこちら。ホテルとしては利用されていない廃墟じみた建屋の中庭。赤茶けた屋根や壁面の煉のさびれた様子がスペインぽくも感じます。

瓶入りの水とコーヒー、紅茶がセットされています。この銘柄はパラドール共通で採用されているようですが、他では見たことのないブランドです。

バスルームにバスタブがついているのも同様でしたが、スペースが狭いためこちらはシングルシンクです。

1階の部屋にあった無駄スペースがこちらの部屋にはなく、機能的な配置という印象。

ホテル内探訪

パラドール入ってすぐ左手にある宿泊客専用の広めのラウンジスペース。完全にリノベーションされているので、特に歴史的な風味を感じることはないですが、待合室としては悪くないですね。

ホテルの内装はリノベーションされていて非常にきれいでしたが、やはり石の外壁や木製の天井など従来の姿を残すエリアは雰囲気のある建物内部です。中庭の緑もきれいにデザインされていました。内廊下からは外の大聖堂も見えましたね。

大聖堂前の大広場に面した客室はありませんでしたが、内部を散策すると広場を見渡せる窓のある部屋にたどり着けます。

大広場に面した部屋は、このようなダイニングスペースが多く配置されています。カトラリーがちゃんとセットされていたりしましたが、ここで食事会など可能なのでしょうか。

サンチャゴ観光の目玉、大聖堂もホテルの目の前。人通りが少なくなった夕暮れ時(10時過ぎ)でも安全安心です。昼間はヨーロッパ各地でよく見る汽車タイプの観光バスが発着していました。また、夕刻には伝統音楽のバンドが大聖堂前の建物の下で演奏会をしていました。旧市街には他にも世界遺産登録の施設があるので、観光にはやはりめちゃくちゃ便利でしたね。

街中でも見かける装飾品や調度品のお土産も売っていました。陶磁器製品では定番のリヤドロに加え、この地方ではサルガデロスというご当地ブランドもよく目にしますね。

ちなみにリヤドロは、バレンシアにある本社工場で工房の見学ができるのでおすすめです。コロナ禍中は停止していたようですが、そろそろ再開しているでしょうか。

【バレンシア】リヤドロの工場見学に行こう

朝食ビュッフェ

ビュッフェ会場はパラドールの中でもかなり大きい部類でした。卵料理とビュッフェスタイルは他の施設と同様。相変わらずオムレツの焼き加減は5つ星レベルではありませんが、まあ、そこはご愛嬌。

ドリンクにはカバ(スパークリングワイン)もあり、ビュッフェの種類も豊富です。ただ、やはりこのパラドールも野菜が少ない。かろうじてあったのがガルシア料理の青唐辛子を揚げたものくらい。長期旅行は野菜不足になりがちなので朝食で補給したいところなのですが。。

まとめ

少々トラブルに見舞われてしまった滞在でしたが、結果的に満足度はかなり高く過ごすことができました。サンチャゴの街は数日いましたが、正直、それほど見るべきところはないので連泊はしなくてもよいかなという感じですが、それでも駅舎から旧市街へはそこそこ距離があるので、1日で回る旅程なら立地最強のこのパラドールがおすすめです。

旧市街のはずれのレストラン街でぜひガルシア料理も堪能してください。

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