スペイン巡礼路レオンの5つ星パラドールに滞在

スペインには、歴史的な建造物をリノベーションし、国営ホテルとして運営しているパラドールというホテルが各地にあります。前回、北部バスクの港町オンダリビアのパラドール滞在記を書きましたが、今回はそこからずっと西、サンチャゴへの巡礼路のひとつレオンの町にある5つ星のパラドールの滞在記を書いてみたいと思います。

ホテルへのアクセス

鉄道駅がないところも多い山岳地帯が多いスペインの地方都市ですが、レオンには高速鉄道Renfeが走っています。鉄道駅の線路とベルネスカ川に挟まれた道を少し南に歩くと長距離バスの発着場もあります。

そのレオン駅から川沿いに15分ほど北上した対岸の橋のほとりにあります。ルート的には、駅すぐの橋を渡って、対岸の大通りを歩くのがよいと思います。ホテルそばの橋は階段を登る必要がありました。

巡礼路の要所にある元修道院の建築はプラテレスコ様式というスペインのルネサンス建築の様式美を備えています。中央部の時計台の下がホテル入り口で、右の方の大きなファサードの中は教会になっています。

ホテルとして利用されるようになったのは1964年とのことですが、つい最近リノベーションが行われたということで、宿泊施設となっている内装は最新鋭のデザインになっていて外と中の様子の違いに驚きます。

スタンダードダブルルーム

今回滞在したのはスタンダードタイプの部屋です。結構、いろんなタイプの部屋がありそうでした。

室内のレイアウト自体は入り口付近にスーツケース台、クローゼット、その正面にバスルーム、廊下の先に居室というオーソドックスなつくり。

室内もシンプルでごく普通のレイアウトです。黄色ベースのイスラム風味を感じるカラーリングがスペインっぽいですね。

最上階だからか部屋の上部に傾斜がかかっているのは不思議と楽しげな感覚になります。

旧建築を生かした小さい窓ですが、窓の木枠を3段階に開くことができます。スペイン西部のホテルでしばしば目にする特徴的な機構ですがちょっと面白い。

窓の外側は茂みが見えるだけなので、まあ景色は見えなくてもよいですかね。

ミニバーにはエスプレッソマシンが用意されています。

冷蔵庫内はコーラが多め。

ダブルシンクですがバスルームはやや手狭。シャワー室だけで浴槽はありません。

アメニティはパラドール共通のセット。4つ星よりも少しグッズは多めです。

パラドールのドライヤーは添え付けの固定式のものが多いですが、ここはフィリップ製のものが用意されていました。

パラドール内部散策

フロントから続く客室エリアの吹き抜け部分は、地上階にカフェがあり、上層部は天井の巨大なアートをはじめ、各階の壁面に作品が数多く展示されていました。アート好きにはたまらなくぜいたくな空間です。

石造りを生かしたライブラリールームや応接間など、歩き回るといろんな部屋に出会えます。

ここに限らず、パラドールの内部には、施設の遺構や特徴的な部分などの解説ボードがあちこちに貼られているので、それらを見て学びながら過ごすのも楽しみのひとつです。

特にこちらの回廊と整備されたスペインらしい中庭は必見です。ソファがあちこちに用意されているので、のんびりと歴史を感じながら過ごすのもよい体験です。

ホテルに隣接した教会は、ホテルの2階にある談話室に教会内部を見下ろす窓がついていました。こういうのは珍しいですね。教会はもちろん現役で、朝からミサが行われていました。教会の内部もいろいろと見所があったので足をのばしてみるとよいと思います。ホテル内部を探索していると、懺悔エリアなどもありました。

朝食

食堂風の大きな朝食会場。窓の外には広い芝生の庭が見えます。

5つ星だけあって、ビュッフェのメニューは豊富にありましたが、野菜が少ないのがもう一歩ですかね。

ホットミールのオーダーもいろいろとありました。スペインらしく朝チュロスもありますね。個人的には朝から胃の調子が悪くなるので敬遠しちゃいますが、体験として頼んでみるのもよいのではないかと。

おまけ:レオンの街中散歩

レオンの街中で見つけた観光看板にあるとおり、カサ・ボティネスというガウディの建築作品と大聖堂が観光の目玉です。ホテルからはちょっと距離がありますが、徒歩でも十分歩けます。

ぱっと見の外観はガウディぽさをあまり感じませんが、近づいてディティールを確認すると、窓の格子や門構え、ファサードなどやはりガウディらしい細やかな自然をモチーフにした形状が目につきます。内部を見学することもできるのでぜひ立ち寄ってみましょう。

邸宅の前の広場ではフェスが開催されていました。周辺の酒場も大賑わいでした。

大聖堂もなかなか立派な佇まいです。こちらの広場前でもイベントが開催されていましたね。コロナなんて過去のものとばかりにみんな手をつないでダンスを踊っていました。

まとめ

サンチャゴの巡礼路は電車移動が困難な中、比較的アクセスしやすいレオンの街でした。あえてここをゴール地点におく人は少ないと思いますが、それでもこのパラドールをはじめガウディ建築、大聖堂となかなかの見どころがある街です。スペイン旅行の候補地の一つとして記憶に留めてみてはいかがでしょうか。

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