バルセロナの湾岸部に建つランドマーク的な44階建ての超高層建築がホテルアーツバルセロナです。サグラダファミリアと並列の区画に建っており、バルセロナの空港へ着陸に向かう飛行機からも目視できます。
ホテルの運営はマリオット系列のザ・リッツ・カールトンが担っており、高級ホテルが集積するバルセロナでも屈指の5つ星ホテルの一つですね。今回は、海側に面したスイートルームでの滞在記を書いていきます。
目次
ホテルへのアクセス
メトロの最寄駅はCiutadella Vila Olímpica駅。バルセロナ動物園やビーチに向かうレジャー客が大勢乗り降りする駅です。
ひときわ高い建物なので、迷うことはないでしょう。ホテルの周辺は夏場は水着姿の人が大勢うろついています。海の家的な飲食店街もたくさんあるので、この辺りは食事に困ることもないですね。
ホテル1階のエントランスの逆サイドにはカジノがあり、車寄せには高級車がぞくぞくと出入りしていました。
483室もある大規模ホテルなだけに、チェックインはかなり待たされますね。リッツ・カールトンとは思えないオペレーションのぐだぐだっぷりでしたが、まあ、ここはスペインですから。
残念ながらここはクラブラウンジもないので、上級会員の方もフロント前のソファーでのんびりと待ちましょう。広いホテルなのでいろいろ見て回っても楽しいですね。
スイートルーム
海側、サグラダファミリア側の壁面にそれぞれ配置されている4つのスイートルームのうちの海側の南サイドの部屋へのアサインでした。44階建ての25階と中層の部屋ですが、あまり高層すぎると現実感がなくなるので、人の動きがある足元の景色を楽しむにはちょうどよい高さだったりします。
リビング
しっかり応接室セットが整っているリビングスペース。広い窓で明るさもあります。
リビングの奥、廊下とバスルームの奥にベッドルームがあります。かなり広い廊下です。
廊下の壁面、支柱に沿う形でクローゼットが配置されています。
クローゼットは部屋のサイズに比べるとやや手狭ですが、部屋が広いのでスーツケースなどは外に置いておいても邪魔にはなりません。靴磨きのサービスがついているので、革靴をお持ちの方はどうぞ。
廊下の窓辺に面してデスクスペースがありました。ビーチと海を見張らせるいい景色です。逆サイドの部屋のアサインだとサグラダファミリアが眼前に見えるでしょうね。どちらも捨て難い眺望です。
ベッドルーム
ベッドルームも広々していました。2面採光で明るく、海と街の様子を見下ろせます。窓辺はデイベッドではありませんが、ソファー生地になっているので窓辺に座ったりちょっとした物置きにも使えます。
一昔前の超高層ホテルにありがちな空気孔がありました。空けると外気を取り込めますが、その分、外音も入ってくるデメリットもあり、空調設備が強化された最近のホテルではあまり見なくなっているものですね。
下にカジノがあることもあり、外のパーティー音が聞こえてきてやはり夜中までうるさかったです。
窓の外、ビーチに面して湾岸の街部が見えます。ビーチサイドに建つ扇型のランドマークはこれまたマリオット系列のWホテルですね。個人的にWホテルはかなり好きなホテルブランドのひとつですが、あちらは更にアクセスが不便なので観光には向かないだろうと推測します。
ミニバー
メッセージカードを添えてウェルカムスイーツにはプラムが用意されていました。このプラム、絶妙に熟れていて美味しかったですね。
冷蔵庫の中はやや簡素ですかね。ウイスキーが冷蔵庫内に置かれているのは珍しい。逆にワイン類が室内に置かれていませんでした。
もちろんコーヒーはネスプレッソです。6カプセル、全部違う種類となっているのはちょっと珍しいですかね。
お茶は高級ホテル御用達のドイツの高級茶ロンネフェルト。ですが、この形のパッケージは初めて見ました。包装が透明なのも、パックの形も珍しいですね。ちなみにどうでもいい豆知識ですが、ロンネフェルトのティーバッグは紐が長いので、お湯を入れる時に勢いで持ち手がお湯の中に入ってしまうということがないのが利点です。
高級ホテルで飲み比べてわかった美味しいお茶まとめ棚を空けるとスナック類も鎮座していました。
バスルーム
バスタブ付きではあるもののバスルームはシングルシンクでやや手狭でした。鏡効果でそれほど窮屈な感じはしませんが、部屋のサイズと比べるとかなり小さく感じます。日本であればこの立地の高層階であれば景色が楽しめるビューバスタイプになっていそうなものですが、見事に閉鎖的な空間でした。
アメニティボックスには見慣れたリッツ・カールトン御用達、アスプレイのパッケージが並びます。
バスアメニティはアスプレイではなく、ボトル式の持ち帰りができないタイプ。SDGsの流れとコロナ禍の影響か5つ星ホテルでも個別パッケージのバスアメニティが減ってきました。
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プール
真夏の休日の午後、プールサイドは人混みで大混雑ですね。部屋から見下ろすと、人でいっぱいなのがわかります。午前中は割と空いていました。
ホテルそばのビーチも日が沈むまで結構な人出でしたね。夏場のバルセロナはかなり日差しが強いので熱中症、日焼け止め対策はお忘れなく。足元の妙な形のオブジェは夜はライトアップされていました。
朝食
朝食会場は室内外でかなり大規模なビュッフェスタイル。ビュッフェだとやはりホテルの規模がものを言います。東南アジアのリゾート級のかなり充実した品揃えでした。
メニューが豊富な上に個々の食材の盛り付けも豪快ですね。朝からスパークリングワイン(CAVA)も並びます。もうここはいっそリゾートモードに振り切りましょう。笑
野菜不足のパラドールとは違って、生野菜やフルーツ類もしっかり。卵料理もオーダーして朝から満腹です。あとはプールサイドやビーチでのんびりバカンス気分ですね。まあ、バカンスモードで過ごすならアジア圏に行った方が安上がりではありますが。
まとめ
ビーチ遊びに適したバカンス向けのホテルなので、バルセロナ観光の拠点としては正直、今一歩の立地ではあります。ただ、今回泊まった部屋とは逆サイド、街側ビューの部屋からはバルセロナの整備された美しい区画や、なんといってもサグラダファミリアを正面に見ることができるため、それ目的で宿泊するのもアリかもしれません。予約時には目的に合わせてぜひビュー指定してみてください。
部屋の設備や朝食のクオリティは申し分なかったので、僕も今度は逆サイドの部屋に泊まってみてもよいかなとは思いました。あと数年で完成予定のサグラダファミリアの建築が完了してからのタイミングですかね。
サグラダファミリアはやはり別格だった