【高級ホテル】ベッドルームのインテリアデザインまとめ

当記事では、これまで書いてきた200を超える高級ホテルの滞在記事から、特徴的なベッドルームのインテリアをまとめてみようと思います。

ホテルライクな寝室づくりの参考にどうぞ。

【初心者向け】ホテルの部屋タイプの違いについてまとめて解説します

定番のヨーロピアンクラシック

ヨーロピアンクラシックのインテリアデザインはホテルの定番中の定番のテイスト。7割がたの高級ホテル、とりわけ2010年代よりも前に作られたホテルでの採用率が圧倒的に高いデザインです。部屋の照明は間接照明がメインに使われており、快適な夜の眠りにいざなう光加減の部屋が多いですね。

日本のホテルで最も有名かつ格式が高い帝国ホテルの部屋のインテリアはまさにこのヨーロピアンクラシックスタイルの代表例ですね。シンプルで落ち着いた配色で年配の方がイメージする高級ホテルのイメージは正にこれではないでしょうか。

王道の貴族趣味

ヨーロピアンクラシックのデザインの中でも、とりわけ調度品の装飾が豪華な貴族趣味的なものをピックアップしてみます。

かつて新御三家などと呼ばれた恵比寿のウェスティン東京ですが、ヨーロピアンクラシック調の中でもより装飾の高いインテリアが特徴です。部屋の窓が小さいこともあり、日中でもかなり暗い室内です。ウェスティンはヘブンリーベッドというホテル独自ブランドのベッドの採用でも有名ですね。

個人的にはヘブンリーベッドの硬さ加減が今の5つ星ホテルの標準だと感じます。あくまでも主観ですが、当ブログでベッドが硬いと言及しているときは、ヘブンリーベッドより硬いものと思っていただいてよいかと。

東京駅舎がホテルとして使われている東京ステーションホテルの部屋は天井高がポイントです。狭い部屋でも天井が高ければ窮屈さを感じないことがわかる好例。

天井高という点では、同じく駅舎がホテルとして使われているロンドンのセントパンクラス駅のルネッサンスホテルも同様に超高天井で、しかもあちらはユーロスターの発着が部屋から見ることができます。

ベネチアの中でも最も格式高いホテルの一つであるグリッティ・パレスのザ・貴族趣味の客室。すべての調度品にこれでもかと装飾が施されており、貴族気分が味わえます。壁紙の装飾で一気に華やかな雰囲気の部屋に仕上がりますね。

こういった雰囲気を作るなら、住宅の壁面用に壁紙シールが市販されているので利用してみるのも一手ですね。いろんなタイプが市販されているので興味がある方はぜひ探してみてはいかがでしょう。僕も友人宅の壁紙貼りを手伝ったことがありますが、時間もかかるし大変ですが結構楽しいです。

16世紀の貴族の邸宅を改装したベネチアの隠れ家ホテル、パラッツォ・ヴェーナルトは旧邸の古い木目を生かしながらも圧倒的に高級感があふれる仕上がりのインテリアです。日本の空き家もうまく改装すればこういった素晴らしいリノベーションができるのではと希望の持てるデザインです。このホテルは庭園や料理など全てが素晴らしく個人的に最も好きなホテルの一つでもあります。やはり間接照明がポイントですね。

美食の街、サンセバスチャンにあるマリアクリスティーナのデザイン。イギリス王室の避暑地として、王妃の名前を冠した格式高いこのホテルは貴族趣味的でありながらも、白基調で落ち着いた雰囲気の仕上がりです。クラシックな雰囲気でありながらも、抽象画を配置することで現代的な印象になっていますね。

リノベーションされたばかりのパリのパークハイアットの鏡が張り巡らされた客室。大きな鏡の配置で部屋を広く見せるのは高級ホテルの定番のインテリアデザインです。ここは鏡にオブジェが配置されているのが特徴的ですが、その分、装飾の裏側のほこりが残っているのが少し気に掛かってしまいました。掃除のしやすさは大事ですね。

あとこのホテルはベッドが低いのも特徴的です。これまた部屋が広く見える仕掛けですがヨーロッパで採用されているのは極めて珍しいですね。

同じくリノベーションで生まれ変わったばかりのベネチアのセントレジスもやはり大きな鏡があしらわれたモダンなデザインになっていました。ベッドサイドのランプにはベネチアングラスが使われていたり、小さなこだわりが光ります。

鏡があると部屋が広く感じる上に、それだけで高級感が増すんですよね。自宅で採用するのはなかなか難易度が高いですが、これまたシールタイプのものを使ってみるという手がありますね。

安心の和風テイスト

旅館とは違ってホテルでは和室風でもモダンなインテリアが光る個性的な部屋を目にします。

京都の老舗、中庭でも有名な佳水園のリノベーションされた板敷きの和室。

ふふ京都のベッドルームは、ベッドとリビングスペースの間の間敷居としてすだれが配置されていました。このようにゆるく空間を分ける工夫もありかもしれません。

アマン東京の部屋は巨大な窓からの景色を楽しむためにベッドの配置が工夫されています。これを自宅で再現するのはめちゃくちゃハードルが高いですが、ベッドへの採光という観点では参考になるかなと。ベッドの足元側に窓がある景色自慢のホテルはときどきありますが、ここはその最たる例です。

京都のフォーシーズンズはちょっと中華ぽい雰囲気も感じるテイストでした。黒が使われているからでしょうかね。

最古のクラシックホテルとして有名な日光の金谷ホテル。鬼滅の刃で注目された大正ロマン風な旅館の雰囲気ですね。

星のや東京の畳敷きのインテリアに並ぶ家具も個性的なデザインです。床敷きの座布団も高さがあることで立ったり座ったりがしやすく、座っていても痺れにくいのが◎。

デザイン好きのためのミッドセンチュリー・北欧・インダストリアルテイスト

これらを一緒くたにするのは乱暴な気もしますが、より無機質なインダストリアルから洗練されたミッドセンチュリー、やわらかな印象の北欧デザインとそれぞれに違いはありつつも、専門家でなければ印象としては同系統ということで、ここではまとめて取り上げてみます。が、実のところ5つ星クラスでこの系統のデザインのホテルはほとんどありませんね。

デンマークのコペンハーゲンにあるアルネ・ヤコブセンによるデザインホテル。現在はリノベーションでこの写真とは違う姿に生まれ変わってしまいましたが、ミッドセンチュリーの名品スワンチェアが並ぶ好例です。

青山グランドホテルもミッドセンチュリーデザインの家具が並ぶ洗練されたデザイン。壁面のアートもおしゃれです。

ビッグベン対岸にあるロンドンのマリオットはシンプルな系統。マリオットはよりアーバンよりですが、AloftやMoxyあたりがインダストリアル系統かつポップな雰囲気の部屋になっていますね。

機能性抜群の都会派アーバンタイプ

フォーシーズンズ東京大手町の最新鋭のアーバンデザイン。ベッド下ランプがあると室内が映えますね。ベッドサイドのランプを上から吊るすのが割と最近の流行りですね。

大阪のWホテルは鏡のレイアウトが秀逸です。ちょうど移動する動線に合わせて正面に鏡があるので、鏡の面積自体は少ないですが、部屋の広さをしっかり感じられるようになっています。

オスロの高級住宅エリアにあるホテル、シーフは、現代的な北欧デザインの好例。ベッドにこれでもかと置かれているクッションが快適さのポイント。ふかふかのカーペットがゴージャスさを増します。

異国情緒あふれるアジアンテイスト

カンボジアの世界的観光地シェムリアップにあるツリーラインホテル。木製のオブジェも特徴的。配された家具はインダストリアル風味が強め。

同じくシェムリアップにあるジャヤ・リバーパークホテルのインテリアはアジアンスタイルでも王宮ぽさを感じます。天蓋があるようなベッド周りの配置が高級感を醸しているような気がしますね。

プーケットのビラ、パビリオンのインテリア。やはり高級感のあるアジアンテイストのポイントは黒でしょうか。差し色の赤がゴージャス味を足しているように見えますね。さりげなく置かれた香水瓶もおしゃれです。

リノベーションされたばかりのバンコク随一の名門マンダリンオリエンタル・バンコクのデザインはアジアンテイストを取り入れつつ洗練された家具類が光ります。ベッド下やソファ下などほこりがあれば目立つようになっているのも、そこまでしっかり掃除を行き届かせるのは大変ですが、それだけに清掃されているのが見えて好印象を与えます。自宅でこれを再現するならルンバが必須ですね。

こだわりのアーティスティックデザイン

有名建築家による部屋デザインが一堂に会するマドリードのホテル、プエルタ・アメリカ・マドリードでは、アンビルドの女王、ザハ・ハディッドのデザインの真っ白な曲線でできた部屋に泊まれます。ここもまたインテリアだけでは再現不能ですが、壁紙で工夫できるかもしれません。角部がなく真っ白な部屋では距離感を失う不思議な感覚が味わえます。

アブダビのF1コースを見ることができるWホテル(旧ヤスホテル)は、カーデザイン風なベッドやベッドサイドのインテリアです。なんとなく上のザハデザインに似てる気もしますが、こういうのも面白いですね。

アムステルダムのWホテルも部屋のレイアウトが面白いですね。ベッド近くに水道があるのは何気に便利でした。ベッドの足元にテレビ、さらにそれが回転してリビング側からも見れるというこのレイアウトはスタジオタイプの部屋でしばしばお目にかかります。

まとめ

まだまだ載せたいホテルがいっぱいあるのですが、1万字を超えそうなのでこのくらいに留めておきます。当ブログでは数多くのホテルの滞在記を載せているので、いろいろ見てインテリア検討の参考にしてみてもらえると嬉しいです。

Pinterestにも写真を順次掲載しているところなので、まとめて見たいという方はご覧ください。

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