セントレジス・ローマに滞在

世界的観光地のローマもホテルの価格高騰が著しい都市ですが、頑張れば徒歩で回れなくもない規模感の都市なので、やはり市内中心部に宿を取っておきたいところです。建築規制などもあり、東京やニューヨークのような超高層建築はないので、眺望が期待できるホテルはありません。とにかく歩き回ることになるので観光しやすい立地を選びたいところですが、今回の滞在では、ローマの玄関口、テルミニ駅から近い安定クオリティのセントレジスを選んでみました。

ホテルへのアクセス

ローマの玄関口、テルミニ駅からは徒歩で10分くらいの道のり。坂が多いローマの街中ですが、駅からの登り坂も大したことがないのでタクシーを利用するほどでもありません。ウェスティンやエディションなど同じマリオット系列のホテルが近場にありますが、立地的にはここがベストかなという感じです。

繁忙期のため、チェックインカウンターは渋滞しています。部屋の準備も遅れていたのでロビーラウンジでドリンクをフリーでいただきました。このホテルにはクラブラウンジがないので、マリオットのプラチナ以上の会員の恩恵は少ないですね。特に繁忙期はアップグレードも期待できなさそうです。

とはいえフロントのスタッフの対応は非常に気持ちが良いものだったことはつけ添えておきます。アジア人の宿泊客が少なかったからかもしれませんが、一度の接客以降、名前も覚えてくれていました。でもそういえば、セントレジス名物のバトラーさんの接客がなかったような。。。いつもなら部屋に到着するとすぐバトラーさんが挨拶にくるのですが。

ホテル内部ではいたるところで現代アート作品の展示がありました。玄関口では2体の恐竜がお出迎え。

ホテルの歴史

ホテルの前には、このホテルの来歴を記した看板が掲示されています。

長々と書いてありますが、chatGPTに要約してもらったところ、「ローマのグランドホテルは多国籍企業に買収され、St. Regis Grandと改名されました。1890年に建築家ジュリオ・ポデスティによって設計され、テルミニ駅とエセドラ広場の間に位置しています。この地域は重要な都市計画の中心地で、多くの歴史的・芸術的価値を持つ建物が集中しています。ホテルは当時のローマのエリート向けに設計され、豪華な内装と最新の技術(電灯)を備えていました。現在も高級ホテルとしての威信を保ち、国際的な顧客にサービスを提供しています。」ということです。

1894年に開業したグランドホテルですが、高級ホテルの先駆者、あるいはホテル王として知られるセザール・リッツによるものです。パリのホテルオテル・リッツの開業が1898年なので、それよりも早い段階の開業なんですね。このあたりの歴史を調べてみても面白そうです。

スターウッド(現在はマリオットに買収)による買収は1998年で、翌年1999年にヨーロッパ初のセントレジスとして李ブランドされてオープンしました。2018年に改装されているので、外観は歴史を感じるものでありながらも内装は非常にモダンに整っています。

キングルームの部屋

2階、北向きの部屋へのアサイン。昔のホテルなので部屋のサイズやレイアウトはまちまちですね。

やはり部屋はちょっと手狭です。窓辺のスペースでスーツケースは広げられるので、一人で使うには十分ですが二人以上だともう一回りのサイズが欲しいところですかね。

ミニバーのコーヒーはイリーのエスプレッソが用意されていました。冷蔵庫は引き戸式。水もいっぱい置いてありましたね。

いつものアイロンの写真がついたカードはありませんでしたが、置いてあるバッグ類のデザインがおしゃれでした。こういうのはいいですね。

ターンダウン時にはチョコレートに加えて、伝説の狼がデザインされたアイマスクやピローミストなどが用意されていました。アイマスクは質感もよく、その後、愛用させてもらってます。

バスルームは狭いながらもバスタブ付きでダブルシンクです。

シャワー室は写真には写ってませんが、もちろんレインシャワー付き。イタリアのホテルですから狭くてももちろんビデ付きのトイレです。

ドライヤーはスイスのソリス製のもの。他ではあまり見ないタイプのものでしたね。ドライヤーの収納袋にもかわいいイラストが描かれていました。

高級ホテルで採用されている安心高品質のヘアドライヤーまとめ

バスアメニティはイタリアブランドのアクア・デ・パルマ。ベネチアのセントレジスなどと同じ柑橘系の香りのものが採用されていました。ノーマルタイプの部屋では珍しく、バスタブとシャワー室それぞれにセットされていました。こんなには使いきれないですね。

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部屋からの景色(サンタ・マリア・デッラ・ヴィットーリア教会)

北側を向いた部屋からはバロックの巨匠ベルニーニの彫刻で有名なサンタ・マリア・デッラ・ヴィットーリア教会のファサードが見えました。ホテルからは道を渡ってすぐの立地です。

こちらが教会内部にあるベルニーニの「聖テレジアの法悦(Estasi di santa Teresa d’Avila)」が配置されたコルナロ礼拝堂の様子。彫刻だけでなく、この祭壇全体をベルニーニが手掛けたそうです。礼拝堂も見事ですが、バロック様式でゴリゴリに装飾された天井や壁面など教会全体が見どころ満載なのでぜひ訪れてみてください。

サウナ&ジム

このホテルにはプールはありませんが、最上階の5階にサウナとジムがついています。更衣室の奥のサウナはロウリュがありましたが、ちょっと温度設定は低めでしたかね。水風呂とかはありません。

スパエリアの前には、古めかしい昔のエレベーターが動いていました。創業時からのもの(ローマで13番目に登録されたものとのこと)が残されているということらしいので乗ってみてもいいかもしれません。外扉と内扉を二回開けて乗り込むのはちょっと珍しい体験ではあります。が、古いホテルなんかでは割と現役で使われているのを見かけますし、正直、こういう安全第一の装置は最新鋭のものを使ってほしいなと思ったりはします。メンテナンスはされているのでしょうけど。。

シャンパンサービス

飲食は地上階ロビーにあるバー&レストランに一元化されています。エリアによって少し雰囲気の異なるデザインとなっていました。上記写真のエリアでは、毎晩19時にシャンパンのナイフカットのショー(というほどのものでもないです)が開催されています。宿泊客は誰でもフリーでシャンパンが飲めるようなので、時間が合えば行ってみるとよいと思います。

シャンパンアワーでいただいたグラス。ナッツ類のおつまみが用意されていましたかね。

このときはそのままついでにハンバーガーで夕食を済ませてみました。飲食店がホテルのそばにはなかったので、あえてシャンパンのために戻ってくるのは面倒だなと思っちゃいました。

朝食

朝食会場もロビーの同じエリアです。この辺の雰囲気はニューヨークのセントレジスと似た感じがしますね。

ビュッフェはそこそこ充実していましたね。若干、ホットミールが少なめだった印象ですが、セルフサービスの野菜のスムージーなど、ビタミンが補えるのは◎でした。パン類はマリトッツォはじめ充実していました。

まとめ

ホテルの立地は観光にはかなり便利な場所にありましたね。パンテオンやフォロ・ロマーノ方面への市バスは割とルートがわかりやすくて本数もあります。バスに乗らずに徒歩で回れなくもないですし、テルミニ駅まで行けば観光バスも大量に出ています。

ホテルの施設はやや物足りませんが、まあ見どころ満載で観光がメインになるローマ滞在では特に気になるものでもありません。部屋が狭いのも旧都のホテルではやむなしです。改装済の内装もいい感じでしたし、満足度の高い滞在となりました。

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