【世界遺産】ポルトガルのエヴォラ滞在記

今回はポルトガルの世界遺産の町、エヴォラの滞在記を書いてみます。

日本の観光ガイドを見ると天正遣欧少年使節団が滞在したということがフィーチャーされることが多いですが、この地は古代ローマ時代の神殿から、ロマネスク様式やゴシック建築、その後のルネサンス期の大学まで、多くの時代の建造物が一所に残されているという歴史的価値から世界遺産に登録されている土地です。

エヴォラへのアクセス

エヴォラへの交通手段は高速バスまたは鉄道が利用できます。

首都リスボンからは鉄道と高速バスが出ているので比較的融通がききますが、スペイン方面へはバスで往来することになります。僕はリスボンから鉄道で入り、スペインの世界遺産の町メリダへ高速バスで移動するルートを取りました。王道ルートでリスボンからアクセスするなら、1時間半の道のりで快適な鉄道利用をおすすめします。

ちなみにスペインのメリダについては下記記事をどうぞ。

【おすすめ世界遺産】ローマ遺跡の街メリダのパラドールに滞在

なお、下記記事にも書いたとおり、ポルトガルの交通料金は非常にリーズナブルなので、ユーレイルパスなどの周遊券は利用しない方がよいと思います。Google Mapで交通情報もしっかり出てくるのでスマホがあれば移動には困らないと思います(ただし、スペインの地方都市はGoogle Mapがかなり当てにならないので、スペインに抜ける場合は事前情報収集は必須です!)

ユーレイルパスはお得なのか欧州周遊で調査してきた

そもそもポルトガルは下記記事で比較した通り、西ヨーロッパの中では群を抜いて物価安な上に英語も通じやすいので、ヨーロッパ観光の初心者には意外とおすすめだったりもします。

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なお、鉄道駅はローマ神殿等のある旧市街中心部からはやや南方に離れた位置にあり、高速バスは旧市街の南西側の城門を出た先にあります。バスのチケット窓口は9時から17時頃まででしたが、やはり緩い運営で営業時間中でもスタッフが席を外してサボってたりしてちょっと困りました。。。。

こちらはメリダへ向かう高速バスの様子。

エヴォラ観光の見どころ

世界遺産に登録されている旧市街はぐるっと城壁に囲まれています。後述する長距離バス停至近の4つ星ホテルからは上記写真の城門を通って中に入ることになります。

白い街並み

旧市街の中は、有名なミハスなどのスペイン、アンダルシア地方の街並みを彷彿させる白壁の家が並ぶなかなか見応えのある景色です。後述するローマ神殿のある丘の上からはこのように遠くまで白い街並みを遠望することができました。

スペインの白い町と比べるとオレンジが配色されているのが違いですかね。スペインはもうちょっと茶色みが強いかなと思います。石畳はガタガタなので、スーツケースを転がして歩くのはかなりキツいと思います。犬のフンもあちこちに転がっているので要注意。。

ローマ神殿

やや高台の上にあるのが1世紀半ばに建造されたというローマ時代の神殿。まあ、正直、これを目当てに行くにしてはちょっとインパクトには欠ける施設ではありますが、この神殿の東にある16世紀のイエズス会の大学など、多くの時代の建造物が残っているという希少性が評価されて世界遺産に登録されたということっです。

旧市街の北部を見渡せる高台の上にあります。ここを目指して歩けば大聖堂にもたどり着くかなと思います。

片側は石畳が崩れていますが、しかし2000年近く前の建造物がよくこれだけきれいに残っているものだなと感心します。

エヴォラ大聖堂

ローマ神殿の少し南にあるのが大聖堂。ロマネスク様式と初期ゴシック様式が融合したという建築。確かに石造りで重厚感のある壁面や小さな窓などにロマネスク風味を感じます。

屋根部分はゴシック風の装飾が入った尖塔が特徴的ですね。

水道橋

ローマ神殿の高台のすぐ東にある坂道を北に向けて降り、旧市街の北部に向かうとローマ時代の水道橋があります。やはりセゴビアやメリダなどスペイン各地に残る巨大な水道橋と比べるとインパクトに欠けるのは否めませんが、街中にそのまま残っていて、しかも風化していないという点ではユニークさがあります。

【世界遺産】セゴビアのローマ水道橋と子豚の丸焼き

坂道に沿って水道橋の真横を歩けるのも面白いですね。

少し高低差が出てきたあたりには、水道橋横にテラスのあるレストランなどもありました。

納骨堂

納骨堂はローマ神殿や大聖堂のある高台の南の平地にあるので比較的アクセスが容易です。入場料を支払って入るので、紙幣を用意しておきましょう。

【閲覧注意】この教会は一室が大量の人骨が張り巡らされて作成されています。苦手な方は、下記スライドショーをスライドしないようにご注意ください。

流石に気持ち悪いのかなと思いつつ訪問してみましたが、実際に見た印象は、普通に骸骨が敷き詰められてるなあという以上の感想は特にありませんでしたね。なんなら墓地の方が気味の悪さを感じるくらいでちょっと拍子抜けでした。スカルデザインが案外ありふれて実は見慣れているからでしょうか。

4つ星ホテル ヴィラ・ガレ・エヴォラ

今回の滞在では、移動の便を優先して高速バスの停留所至近のホテルを選びました。

なお、この街の5つ星ホテルは1軒「M’ar de Ar Aqueduto」というホテルがありますが、北端の水道橋のあたりにあり、ちょっとバスや電車の駅からのアクセスは悪いので連泊しないのであればちょっと立地が微妙です。

また、旧市街にホテルが多く見つかりますが、城塞の中の石畳はかなりの年季でガタガタなので、上述した通りスーツケースを引いて歩くのはかなりつらいと思います。

ホテルへのアクセス

上述した城壁の外すぐな上、道路を挟んで北側に高速バスの発着所があるので、バス移動でアクセスするのに非常に便利な立地です。

クラシック・シングルルーム

部屋の設備は地方都市の4つ星ホテルとしては十分に及第点ですね。いい意味で印象に残らないシンプルさが○です。

バスルームのランプが謎にムーディーな赤ランプ。このセンスはいかがなものかと思いますが、まあ設備自体はごく普通です。シャワーの温度調整はやはり難しかったですね。設置されているシャワージェルは安宿にありがちな甘ったるい強い匂いなので苦手な方はお好みのものを持参するとよいかもしれません。

リゾート風に結構大きな室外プールがありました。夏の暑い時期でもあり、子連れの滞在客が多かったですね。

ちょっと毒々しい色味の室内プールもありました。

朝食はビュッフェ形式ですが、大きなホテルだけあって4つ星ホテルとしては品揃えは充実していました。これくらい種類があれば連泊しても大丈夫ですかね。

お土産にということで、チェックアウト時にマグネットシールを渡されました。

まとめ

エヴォラの街は1日あれば十分に一通りの見どころは見て回れるサイズ感なので、リスボンからの日帰り旅もありかもしれません。ただし、夏場はゆうに30度を超える高温になるのに加えてポルトガルの街らしく坂道がしっかりあるので1泊してもよいかなと思います。

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