メゾンルージュ・ストラスブールに滞在

ドイツとフランスの国境付近にある世界遺産の街ストラスブールにある5つ星ホテルの滞在記です。

まだヨーロッパの多くの国で公共交通機関でのマスク着用が義務付けられていた時期、ドイツからストラスブールに向かう列車に乗り込むと一気に誰もマスクをしていない景色に変わったことに驚いたのを思い出します。

リトルベニスとか、プチベニスとか呼ばれるように、水辺に囲まれた魅力的な景観がガイドブックなどでおなじみですが、ぶっちゃけそういう水辺の風景はごくごく一部で、ベネチアと比較するには全然物足りなかったというのが正直な感想です。むしろ個人的には、その魅力はドイツとフランスの建築様式が混ざり合った街中にあるように思いました。

今回は、そんなストラスブールの市街中心部にあるオートグラフ系列のホテル、メゾンルージュの滞在記です。このホテルの起源は1387年にまで遡ることができるそうで、ホテルのレストランの名前や提供するカクテルなどにもその数字が冠されています。

3年の改装期間を経て2021年に再オープンしたばかりということで、洗練されたデザインの内装に仕上がっていました。

ホテルへのアクセス

石造りの立派な建物を巨大なドームが囲う独特の駅舎から、徒歩15分ほどの道のりです。まっすぐ道なりに進めば到着できるので迷うことなく行けると思います。街中にはトラムも走っています。旧市街の観光は徒歩で十分に歩き回れるので、その中心部に位置するこのホテルは好立地だと思います。

炎天下、駅舎の前の道には霧を吹きつける設備がありました。フランスでは夏場、この手の設備をちょくちょく見かけますね。

トラムが走る婉曲した道に沿ってホテルが建ちます。目立つ赤い外壁が特徴的な建物は1929年に建造されたものだそうで、リノベーション後の客室数は131室。ここだけ見るとロンドンのような雰囲気です。

スイートルーム

街道沿いの角部屋のスイートルームへのアサインでした。湾曲した建物に沿って微妙に変則的なレイアウトのお部屋。

部屋に入るとアールヌーボースタイルの大鏡がついたキャビネットがお出迎え。

オートグラフ系列らしいクラシックな雰囲気がありつつもモダンなデザインの設えに心躍ります。

ドリンク用のカップが棚にたくさん入っていました。ブラックでおしゃれなデザイン。

こちらはベッドルーム。広々とスーツケースを広げられます。

ベッドルームの奥に陽光が差し込むバスルームがあります。

こちらはシャワースペース。

シャンプー類はフランスのスキンケアブランドのCLARINSでした。個包装ではなく固定ボトル式。

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シンクの両脇に歯ブラシなどのアメニティ。

こぢんまりとしたテラスもついていました。こういうのはなんとなくフランスっぽさを感じたりします。

1647年から1874年まで世界一の高さだったという142メートルのノートルダム大聖堂が部屋から見えました。高層建築が少ないので大聖堂は街中のいろんなところから見えます。ドイツとフランスの様式が絶妙に混ざった街並みの商店街から見える聖堂の巨大なファサードは圧巻です。

ホテルの設備

おしゃれな鏡が配された各フロアのエレベーターホール。広めの踊り場と窓がある階段には20世紀初頭のイラストなどが飾られていました。

ジムはこぢんまりとしていました。木製のジムマシンは他では見たことがありません。ホテルにはサウナやスパ施設もあります。

朝食

朝食会場はアールヌーボー調のデザインや絵画が飾られていて、やはりアートの中心地であった20世紀初頭のフランスの雰囲気を感じます。デザインが洗練されていて居心地のよい空間でした。そして田舎町のホテルにしては料理のクオリティもかなり高く満足できました。

おまけ:ストラスブールの街中探訪

冒頭でも紹介したドームに覆われたストラスブール駅は、フランスで二番目に大きな鉄道駅だということで、パリ以外では最も利用客が多いそうです。この滞在時、熱波の影響で高速鉄道の遅れが発生していました。英語のアナウンスがないので困ったのを思い出します。。

世界遺産としてのストラスブール市街は、1988年に登録された旧市街(グラン・ディル)に加えて、2017年に新市街(ノイシュタット)まで範囲が拡張されたそうです。写真はプティット・フランス地区にあるポン・クヴェール橋。

イル川沿いにフランスとドイツの様式が融合した独特の景観が広がっています。遊覧船に乗ってみるのもいいですね。

市街を囲む川のほとりに現代美術館があります。常設展示に加えて複数の企画展をやっていました。ロダンの考える人の展示などもありましたね。

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まとめ

ストラスブールはドイツからフランスに抜ける旅路の途中、1泊だけの道程でしたが、旧市街を飽きずに見て回る分には不足はなかったかなとは思います。似たような水辺の街としては、ブリュージュやチェスキー・クルムロフの方が滞在体験としては楽しかったというのが正直な感想です。ただ、振り返ってみると、もうしばらく滞在して独特な街の雰囲気を堪能しても良かったなという気もしてきます。またこのあたりを旅する時には立ち寄ってみたいなと思うくらいには印象に残った町でした。と、そんな街の滞在の気分を盛り上げてくれるいいホテル滞在でした。

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