【世界遺産】ジョグジャカルタの寺院群巡り

インドネシアの古都ジョグジャカルタ(通称 ジョグジャ)には、世界遺産に認定されている世界最大規模の仏教寺院、ポロブドゥールと、ヒンドゥー教のプランバナン寺院群があります。とりわけポロブドゥール寺院の圧巻の威容は一見の価値があります。

日本からは少々アクセスしずらい地方都市ですが、アンコールワットと並び一生に一度は行っておきたい遺跡の訪問記録を今回は書いてみようと思います。

ジョグジャカルタ国際空港から市内へのアクセス

郊外に新しく国際空港ができていますが、日本からの直行便はもちろんありません。航空便で向かう場合、ジャカルタやバリ島を経由して向かうことになると思います。主要都市からは整備されつつある鉄道網での移動も可能ですが、かなり時間的に余裕がないとできない旅になりますね。

空港から市内中心部へは結構距離があり、タクシーで1時間半程度かかります。参考までにマリオットから空港までの移動が270,000IDRでしたので、市内であれば300,000見ておけば大丈夫だと思います。タクシーはBlueBirdを利用しましょう。もしくはGrabなどの配車アプリの利用が確実です。

空港の様子

市内へは舗装が行き届いていない道を通って進みます。スコールが降ると移動時間は読めなくなるので、余裕を持って移動しましょう。

ちなみにネット検索して上の方に出てくるグローバルの天気予報サイトの予報は全く当てになりませんインドネシアの気象機構地球物理庁(BMKG)の予報が精度高めなのでおすすめです(現地の人に教えてもらいました)。

市内を囲う環状道路の様子

ポロブドゥール寺院近くには天下のアマンをはじめいくつかホテルが見つかりますが、市内からでもタクシーで片道1時間弱で行けるので、見どころも多い市内中心部のホテルを選べばよいかなと思います。

個人的には前回記事を書いたマリオットがおすすめですが、5つ星クラスのホテルがそこそこ見当たります。高騰しているシェムリアップなんかと比べればお値段もかなりリーズナブルです。

ジョグジャカルタのマリオットに滞在

ポロブドゥール寺院

ジョグジャカルタ観光の目玉は、なんといっても世界遺産にも登録されている世界最大規模の仏教寺院であるポロブドゥールです。

寺院へのアクセス

ジョグジャ市内から北西に40キロほどの位置にあり、市内北部にあるマリオットから片道40分程度かかりました。ローカルタクシーで往復450,000IDRを提示されました。交渉余地はありますが、まあ、そのくらいなら許容範囲ですかね。ポロブドゥール周辺には、他にもパオン寺院やムンドゥ寺院などまとめて世界遺産に登録されている複数の遺跡があるので、丸一日や半日チャーターしてしまった方がいいかもしれません。

チケットオフィスはインドネシア国民用と海外用で受付が分かれています。海外旅行者向けのチケット料金はかなり高い(362,500 IDR)のですが、これには遺跡登上に必須のガイド料金が含まれています。ちなみにジョグジャカルタでは他の観光地でも国内向けの3倍の値段設定がデフォルトです。お財布は痛いですが、オーバーツーリズムを防ぐ意味でもこれはありな施策だと思いますね。

なお、イスラム教のお祈りの時間は受付を停止しているので、時間にはかなり余裕を持って行きましょう。特に金曜日は避けるのが無難とのことです。

なお、チケットオフィスの案内は、段取りがめちゃくちゃです。。。。順番待ちのチケットを渡され、上の写真左手に見える掲示板に番号が出たら受付に行けと説明されましたが、、案の定、掲示板の数字は一向に動かず早いものがち。。。遠慮していると永遠に待つことになりそうなので、ルール無用で動きましょう。

遺跡のガイド

遺跡に登るにはガイドの同行が必須です。チケットを受け取ったら、セキュリティゲートを抜けて外の待合所でガイドが来るのを待ちましょう。これも全く説明がありませんが、そのまま進んでしまわないようにしましょう。ガイドの言語ごとに一定の人数が集まったところで出発し、途中で遺跡に登るためのスリッパをもらって移動していく運用です。

遺跡までは10分程度歩くので、ガイドなしで行ってしまうと悲惨です。まあ、僕もやってしまったのですが。。同じくガイドなしで来てしまい、キレ散らかして監視員の制止を振り切って登ろうとしている欧米人を見かけたりもしました。。。気持ちはすごくわかる。

ちなみに僕のときは、炎天下の中で往復することになってしまいましたが、おかげで他の人たちとタイミングがずれて英語のガイドさんがマンツーマンで付いて案内してもらえることになり、結果的に得した感じでした。なんだか良くも悪くもゆるい運用なので、くれぐれも強く自己主張していくのが吉です。

スリッパを入れる袋

人数が集まると、まずはガイドの案内で遺跡に登るために必要なスリッパを入手しに行きます。サイズを確認したら、それを持って遺跡の前の参道まで行って履き替えます。なお、竹編みのスリッパは袋とセットでお土産にできます。親指と人差し指で挟み込む変わったデザインですが、案外履き心地は悪くはありませんでした。

遺跡についての説明を聞きながら10分ほど歩くと遺跡前の整備された参道に到達します。この参道でスリッパに履き替えるよう促されると思います。

見どころ

10層ある建築(とガイドに聞いた記憶があるのですが、wikiには9層と書かれています)は、仏教の三界思想に基づき、階段の数や階層の比率などそれぞれに意味合いがあるそうです。下層部分の壁面には、仏にまつわる説話を彫ったレリーフが彫り込まれています。

上層に72基あるというストゥーパ(仏塔)。この鐘状の筒の中を覗き込むと仏像が祀られています。ここでしばし撮影タイムが設けられます。1体だけ剥き出しになった仏塔があり観光客がごったがえしていました。遺跡はムラピ火山をはじめとした山々に囲まれたちょうど中心部に位置し、これも仏教的な意味合いがあるそうです。

仏の世界を意味する9層と10層に相当する最上部へは登れませんが、8層から間近に見ることができます。避雷針が立ってますね。最上部は遺跡を遠くから見ると見えますが、近づくと見えません。

入り口の裏側から降りて解散となります。あとは自由行動で広大な敷地内を自由に見て回れます。敷地はかなり広いので、酷暑の中の移動は大変ですが、入場口の方に戻ると移動用のミニバスやカート、馬車などがあります。

火山の降灰や地震などによる破損の修復が行われているらしいですが、その修復用の石などが並ぶ寺院や、博物館と言うにはちょっとしょぼい施設などもあります。ざっと徒歩で見て回ると2時間くらいかかるでしょうかね。

遺跡の出口には、広大なお土産物屋街が併設されています。駐車場からはちょっと遠いので、あえてこの出口ではなく、入り口に戻って出た方が時短になるとは思います。なお、トイレは入り口の近くにしかなかったと思うので、遺跡に向かう前に済ませておきましょう。

プランバナン寺院

プランバナンはヒンズー教の寺院です。カンボジアのアンコールワットを小さくしたような印象を受けました。やはり広大な敷地内には、いくつかの寺院が散在しているのでいろいろと見て回ることができます。

僕が行ったタイミングでは、ヒンズー教徒の集団がお祈りをされていました。儀式中は寺院に登れなかったですが、終わってから一斉にみんな登って、中央3塔に祀られたシヴァ神などに額を当てて順々にお祈りをささげている様子でした。

敷地内は舗装された道路を通って他の遺跡も見て回ることができますが、炎天下で遮るものがないため、プランバナンから出た先で貸し出ししている自転車などを利用するのがよいと思います。歩けない距離ではないですが、結構大変です。トイレはこの付近にありますね。

出口の外には、やはりこれでもかと土産物屋が並びます。どう見ても客よりも店の数が多いのですが、成り立っているんでしょうか。

プランバナンへのアクセス

ジョグジャカルタの市内東部にあり、市内からであればタクシーで移動で500円くらい見ておけば行ける距離感です。Brambanan駅が近くにあり、ジョグジャカルタ駅から鉄道を利用して行くことも可能です。電車はチャージ式のカードを購入して乗ります。新しく綺麗な車両で冷房もちゃんと効いていました。

周辺には他にも多くの遺跡が散在しているのでタクシーを長時間チャーターしてみて回るのも良いかもしれません。ただ、遺跡の様子はどこも似たり寄ったりなのでガイドなしだと飽きてしまう気もしますね。

市内観光

ジョグジャカルタ中央駅から南のエリアに繁華街が広がります。目抜き通りを抜けて南に進むと王宮などいくつかの観光地が現れるので、この周辺に宿を取るのが効率が良さそうです。

マリオボロ

鉄道のジョグジャカルタ駅からは長い目抜き通りが走り、その脇には商店街が連なります。途中には馬車が乗客待ちをしています。タマン・サリなどへは結構距離があるので利用するのもありだと思います。

ジョグジャカルタ王宮(クラトン)

現在も王族の住居として利用されているという王宮は、博物館も併設されており、見学が可能です。僕はスルーして中には入りませんでしたが、王室にまつわる展示物が展示されているそうです。

距離的には比較的マリオボロから近いので徒歩で行けなくもないのですが、王宮周辺の道は入り組んでいて行き止まりも多く、めちゃくちゃ迷うのでタクシーなど利用するのが良さそうです。

王宮の南のAlun-Alun Kidul Yogyakartaという広場の中央に巨大な木が祀られていました。

タマン・サリ

「美しい庭園」を意味するという水の離宮タマン・サリは、宮女が水浴びをし、それをスルタン(イスラム教国の王、日本でいえば幕府の将軍に相当)が眺めて沐浴や夜伽の相手を選んだという場所だそうです。

建築の様式美は洗練されてはいなませんが、イスラム教建築だけあってスペインのアルハンブラ宮殿を彷彿とさせる雰囲気があります。

グラナダの世界遺産アルハンブラ宮殿に宿泊

王宮の南西部にあり、市街中心部からはさらに離れるため、タクシーや馬車で直接乗り付けるのが基本だと思います。しかし、やはり住宅街に囲まれた立地にあり、庶民的な暮らしを垣間見られるので、街歩きしてみてみるのもよいと思います。

まとめ

日本ではあまりメジャーな観光地ではありませんが、年間100万人が訪れるという観光都市のジョグジャカルタでした。1週間ほど滞在してみましたが、意外と見所があるのでそこそこ飽きずに楽しめる街だと思います。アクセスがちょっと面倒なのが難点ですが、バリ島のバカンスのついでに少し足を伸ばして数日滞在してみてはいかがでしょうか。

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