緊急事態宣言明けの椿山荘での滞在です。この時期、庭園を飛び交うほたるの鑑賞会をやっており、久々にほのかに光る蛍の光を見てきましたが、まばらかと思いきや結構な数がいて楽しめました。今年はもう終わってしまいましたが、ぜひコロナも終息に向かうであろう来年訪れてみてください。
目次
ホテルへのアクセス
最寄駅の江戸川橋駅は1a出口からと案内が出ていますが、かなりの段数の階段を登る必要があるので、目白通り沿いのエレベーターを使って出るのがおすすめです。(わかりづらいですが、Googleマップで拡大すると江戸川橋駅エレベーターと表示が出てくるところ)また、目白坂という心臓破りの坂があり、徒歩10分と言いつつもスーツケースを持っているとかなりの重労働です。いっそ飯田橋あたりからタクシーで直行するのがいいのではないかと思います。
土日祝日は池袋駅から無料のシャトルバスが出ているようです。遠方から来られる方はご一考ください。 > 椿山荘公式サイトのアクセス情報
広大な敷地にあるだけあって、エントランスも広々です。チェックインの順番待ちは、座って待たされるのはいいのですが、順番にフロントから名前を呼び出されるシステムは病院みたいでイマイチです。そこはプライバシーにも配慮して、個別に案内していくべきだと思いますが。。。
喫煙ルームがまだ残っていますね。今時、グローバルのラグジュアリーホテルでは喫煙室は一切なくなりましたが、老年層をメインターゲットにしている古くからのホテルは未だ残っていることがあります。喫煙ルームは低層の7階のようです。ぼちぼち自宅外の喫煙は違法にしてもいいと思うんだけど。
プライムスーペリア キング ガーデンビューの部屋
見取り図の下側が庭園の方角で、曲がった建物のせいで他の部屋が丸見え。こういうプライバシーへの配慮に欠ける建築設計にも古さを感じます。今回、一休のダイヤモンド会員特典でアップグレードされると期待してスーペリアを選びましたが、アップグレードはありませんでした。。結構、空き部屋だらけだったんだけどな。
部屋の内装と眺望
部屋の雰囲気はヨーロピアンクラシックタイプのデザインです。2016年に改装されている割にデザインの古臭さは否めませんが、きれいですし居心地は悪くはありません。
テレビがタンスの中に隠れているギミックは一昔前感があります。テレビ代にはブルーレイが用意されているのは逆に一定層のニーズは満たしているのでしょう。
部屋から見える庭園がこちら。朝、夕、夜と15分おきに雲海の演出があります。この写真は雲海の終わりかけですね。白く煙っているあたりが霧で一時真っ白に埋まります。風で流れるのでその時々で様子が違うのでわりと何度見ても飽きずに楽しめます。
ただ、カーテンを開けていると他の部屋が丸見えなのがやはりちょっとイマイチ。
ちなみにシティビューの眺望はこちら。エレベーターホールの窓から見えた景色でしたが、中央上部やや左の遠くに東京タワーの先端が見えますね。この眺望を選ぶのなら他にもっと良い選択肢がたくさんあるように思います。
【全方位比較】東京の夜景が綺麗な高級ホテルまとめ(部屋からの写真つき)寝具は浴衣にパジャマ、ではなく甚平でした。
ミニバー
冷蔵庫はコロナ禍でちょいちょい見る空。ネスプレッソやお水はありましたが、紅茶は高級ホテルでは珍しいTWININGSでした。
バスルーム
バスルームはオーソドックスなバスタブとシャワールームが分かれたタイプ。バスローブは襟が立った独特なデザインでした。
バスアメニティはロクシタンですが、よく見かけるジャスミンではなくグレープフルーツ系の香り。フェイスケアセットにはコーセーのものが用意されていました。
【厳選16ブランド】高級ホテルをバスアメニティで選んでみるドライヤーは高級ホテル定番のパナソニック製。
高級ホテルで採用されている安心高品質のヘアドライヤーまとめトイレはTOTO。ぱっと見の縦縞の壁紙が帝国ホテルっぽい。替えのトイレットペーパーが包装されてあの位置にあるのは良いですね。
雲海の庭園でほたるを見る
有形文化財の三重塔がある広大な庭園です。高低差もあり、夜道は探検気分。緊急事態宣言明けのタイミングでもあり、蛍目当ての客はかなりの数でした。夜の庭園への入場はチケットが必要ですが、ホテルの宿泊客はチェックイン時にチケットがもらえるので無償で鑑賞できます。
ご自慢の15分おきの雲海ですが、視界を奪うため蛍見学にはぶっちゃけ邪魔。あちこちから不評の声が聞こえてきました。。。しかし、蛍のいない池の周辺で霧が通り過ぎていくのを眺めるのはなかなか悪くないです。
蛍はがっつり探さないと見つからないかなと思いきや、案外あっさり見つかるばかりかかなりの数が飛んでいました。写真中央付近に緑の点がいくつも光っているのが見えるでしょうか?線香花火の火球のような光がふわっと飛び交う様子は実に風流。しかし一眼だと三脚なしだとまったく撮影不可能なこの光、iPhoneのカメラはしっかり捉えてますね。
悠々スパ プール
スパエリア内は撮影禁止ということで、客室階のエレベーターホール上からのプールの写真です。プールの外、木々のとぎれた上のところにベンチが5台ありますが、あの左横、木に隠れたところに温水のジャグジーがあります。
プールの形状は見ての通りのL字型でしかもそれほど大きくないのでしっかり泳ぎたい方には向いていません。しかもご老人がたが思い思いのルートで歩き回っているので、しょっちゅう泳ぐルートを阻まれます。。。なぜスペースがあるのにあえて泳いでる前を通るんや。。
プールエリアには低温のドライサウナとミストサウナがあります。サウナは低温ですが、90年代のホテルでよく見る赤外線式のサウナです。入ったときはぬるくて物足りない感じですが、意外にもじっとりと汗をかけます。息苦しくならないのでサウナ初心者の方向けにおすすめです。
プールから出て、更衣室の中には温泉があります。東京で数少ない温泉に入れる高級ホテルです。浴室内にもサウナがありますが、水風呂がないのがちょっと微妙ではあります。
朝食
朝食会場は低層階から庭園を臨むレストランです。緊急事態宣言明け、ワクチン接種が進み始めたこともあってかご年配の方が多め。まあ、ビジネス利用には使いづらい立地のホテルでもあるのでやはりターゲット層はリタイア組の老夫婦なんでしょう。
お料理は朝食付きのプランではアメリカンか和食かの選択式。エッグベネディクトがなかったので和食にしました。が、頼んでから気付きましたが追加料金でエッグベネディクト付きもありました。また、次の機会に。しかし、和食のお味にも十分満足です。左下の茄子のおひたしが美味しかった。
インルームダイニング
なんとなく最近ホテルの夕食はハンバーガーを選ぶことにしてますが、ここのは肉肉しいパテに付け合わせのサラダはセルフで挟むパターンでした。上品ですね。あとポテトがほくほくというかマッシュポテトぽい食感で美味しかった。
一休のダイヤモンド特典
上述した通り、「部屋の無料アップグレード(チェックイン時の空き状況による)」が記載されていましたが、今回は採用されませんでした。これだけ空いてるタイミングでもされないってことは、アップグレードは実質ないんでしょうね。だったら初めから特典に記載しなければいいのに…
その他、レイトチェックアウトは13時まで。ただし、土日祝などは除く。ウェルカムギフトにホテル特性のバームクーヘン。スパの利用代金が半額(4400円 → 2200円)、駐車場代金無料。などは特典利用可能でした。
まとめ
1992年にフォーシーズンズホテル椿山荘東京として開業し、外資ホテルの先駆けとなった椿山荘ですが、2012年にフォーシーズンズとは契約解消し、藤田観光の下でフォーシーズンズのブランドを外して運営されています。「世界をもてなし、日本がある」というコンセプトでの運営だそうですが、いかんせん内装の昭和臭さが気になります。他のホテルとの差別化のためにも、どうせなら庭園の雰囲気に合わせてもっと和装に振ってもいいんじゃないかなとも思いますが、ご年配の方には落ち着く雰囲気なのかもしれません。
いずれにせよ、東京のビル群を遠目に雲海の庭園を眺めるのはぜいたくですし、何よりやはり都内で蛍を見る体験は唯一無二なので、一度は訪れてみてもよいホテルかなと思います。