コロナ禍により、僕が2年に1度滞在しているベネチアへの旅行を1年延期している間に、新しい5つ星ホテルが4つも完成していました。今回は、その中の1つラディソンホテルグループ運営の、ラディソンコレクションホテル・パラッツォ・ナニを利用してきました。
ラディソンホテルは、スカンジナビア航空(SAS)のホテル部門としてデンマークで設立された北欧ブランドのホテルグループですが、当ブログの最初の記事に選んだアルネ・ヤコブセンによるデンマークのホテルをはじめいくつもの有名ホテルが加盟しています。
目次
ホテルへのアクセス
ベネチア本島に鉄道でアクセスするサンタ・ルーチア駅から徒歩圏内で最短距離の5つ星ホテルです。ここは鉄道移動後の初泊の滞在先として超絶おすすです。
というのも、島内の移動は船利用が基本になりますが、駅前のFerrovia駅は乗車客で大行列ができますし、いくつも階段のある橋を渡って歩く迷路のような街は初のベネチア滞在の人にとっては結構難易度が高いのです。
その点、このホテルを選んでおけば迷わずホテルまで辿り着ける上、荷物を下ろしてから、旅行時間に合わせたタイミングでヴァポレットの24時間券を利用開始することも可能です。
もう迷わないベネチア本島への入り方(陸路と空路を解説)ちなみにほぼ同距離にお値段控えめの5つ星ホテル、カ・ボンファディーニがありますが、下記記事にも書いた通り予約トラブルに見舞われるリスクがあるので個人的にはおすすめしません。
ベネチアの高級ホテルの選び方【5つ星ホテル完全網羅】ホテルはGuglieという水上船(ヴァポレット)の発着駅の正面、この写真の正面が白い建物です。この写真は、地図上のグーリエ橋の逆サイドから撮ったもの。
ヴァポレットの24時間券はこの駅では買えないので、駅前のチケット売り場で購入しておき、利用開始時にここでアクティベートするのがおすすめです。(1回券は船内で購入もできますが、ベネチアは船移動が基本になるので時間制のものを買うのが絶対にお得です)
※2022年現在、ヴァポレットはマスク着用義務があり、マスクがないと乗船拒否されるのでご注意ください。
フロント前のソファに腰掛けてウェルカムドリンクをいただきながらのんびりとチェックインです。とてもいいホテルですが、やはり観光の主役サンマルコ広場やリアルト橋から距離があるので、あちら方面と比べると客足は少なめ。ちょっとこの立地にしてはお値段も強気の設定ですね。
ツインルームの部屋
5階建の建築の4階(日本の5階相当)の運河に面していない部屋へのアサイン。運河側に窓のある部屋はやはり少し高いのですが、正直、この立地の川辺は大した景色ではないですし、船着場の前で人通りもあってうるさいでしょうからあえて選ばなくてもよいかなと思います。
ベッドルーム
ホテル名にも使われているナニ家という貴族の16世紀の建物をリノベーションしたホテルということで、その歴史の面影が残る天井の柱です。内装はやはり北欧ブランドのラディソンですから、高級感はありながらも簡素なデザインです。
ベッドは北欧デザインらしく5つ星としてはちょっと硬かったです。
デスクやチェアもシンプルですが、流線形のデザインにイタリアっぽさも感じますね。
ちなみに、夜、ベッドサイドのボタンで電気を消してもなぜか数十秒後にまた点灯するという問題に悩まされまくりました。。。。これさえなければかなりいいホテル滞在だったんですが。。
入り口からの通路。やはりベネチアのホテルは5つ星といえども狭いです。大荷物のスーツケースを広げるのは一苦労ですね。
ミニバー
エスプレッソマシンは定番のネスプレッソではなくラヴァザでした。
5つ星ホテルでは意外と見ないトワイニングの茶葉が4種。
高級ホテルで飲み比べてわかった美味しいお茶まとめ小さめの冷蔵庫の品揃えはアルコールはペローニのビールだけでした。世界的にアルコール離れ進みつつあるのかな、なんて思ったりしますね。
ウェルカムスイーツとして用意されていたのはクッキーでした。
部屋からの眺望
高層階とはいえ、お隣の屋根が阻んでほぼ眺望はありません。左奥の方にサンマルコ鐘楼が小さく見えますね。右手の丸い屋根の教会はサンタ・ルーチア駅を出て真正面に見えるサン・シメオン・ピッコロです。
バスルーム
バスルームもシンプルモダンなデザイン。白基調で清潔感があります。シャワールームのガラスや鏡の頭が丸くなっているデザインなど小さなこだわりが目を惹きます。
もちろんトイレは便器と並んでビデがあるのがイタリア式。前回の記事で書いたセントレジスもこのデザインの便器でしたね。最近の流行りのデザインでしょうか。
バスアメニティはオリジナルのもの。ほんのりただよう高級感のある香りで好みでした。ヴァニティキットやハンドクリームなどもありましたが、歯ブラシや髭剃りセットなどはないので持参しましょう。
ドライヤーはALISEOというドイツのバスルーム製品ブランドのBLACK MAMBOが採用されていました。
他にシューポリッシュとソーイングセットがドライヤーとともに棚に収納されていました。
ホテル館内
各フロアのエレベーターを降りるとやはり木の天井を残した広間があります。スイートが一つ収まるくらいの空間でなかなか贅沢な間取りですね。ここのソファに座ってパソコンを開いている人もいました。
3階に降りるとさらに巨大な広間も。ベネチアの古い貴族の家を活かしたホテルはいくつかありますが、どこもこのように部屋の前に大きな広間があったりします。
ジム
上の大きな客室の奥を進むと小さ目のジムエリアがあります。チェックインの時にサウナも利用できると言ってましたが、ぱっと見、それらしきものは見当たらずでしたが、そういえばジム内に部屋があったので、そこだったのかもです。ジム内には冷蔵庫に水も用意されています。
ホテル朝食ビュッフェ ZOJA
やはり貴族の邸宅ですから、中庭がちゃんとあります。ゴンドラや石膏像が飾られたベネチアらしいともいえる景観。見晴らしがよさそうだったので外でお食事をいただきましたが、大きなミツバチがフルーツを狙って飛んできて鬱陶しかったので室内の席を選んだ方がいいかもしれません。。
品数はそれほど多くはないですが、お食事のクオリティは高いと思いました。ここはディナーも期待できそうな感じですね。
目移りするメニューもありましたが、いつもどおり卵料理はエッグベネディクトを。パンがすっぱめ
まとめ
正直、観光拠点とするには少々不利な場所にあるのは否めないのですが、このエリアにもいいレストランがいくつもありますし、サンタ・ルーチア駅からホテルまでの道すがらにはお土産屋なども多くあって意外と賑わいがあってホテル周辺でも楽しめるホテルではあります。
一方で、ムラーノ島やブラーノ島など離島巡りに行くにはサン・マルコ方面からよりも時短になりますし、鉄道やバス、空港への水上移動でも便利という利点を活かして、ベネチアで数日過ごすなら、上述した通り到着初日、あるいは最終日の宿泊先に利用してみるという使い方がおすすめのホテルですね。
あとは部屋の電気が再点灯する問題がなんだったのか。。