高級ホテルでは個包装された小さなバスアメニティも楽しみの一つですよね。各ホテルが厳選しているアメニティは薬局やスーパーでは到底目にしない高級ブランドのものも多く、特別感を味わうための重要な要素だと思います。
バスアメニティは、ボディソープまたはボディジェル、シャンプー、リンス、ボディローション、そして全身用と洗顔用の石鹸が同ブランドで用意されているのが一般的です。稀に化粧落としや化粧水、乳液なども揃っているケースもあります。
パッケージの容量は1回で使い切れる量ではないので、気に入ったものは持ち帰って問題ありませんので、余りはぜひ家でもお使いください。
ホテルによっては購入することやブランドによってはお取り寄せできるものもあるので情報を載せておきますが、改めて調べてみると普段使いするには桁の違うお値段のものばかりでした。笑
本記事では、このブログでこれまでご紹介してきた5つ星クラスの一流ホテルで見たバスアメニティの代表的なものをまとめてご紹介してみますので、ぜひ次の滞在先選びの参考にしていただけると嬉しいです。
目次
高級ホテルのバスアメニティブランド一覧(あいうえお順)
アスプレイ Asprey
1781年にイギリスで設立。イギリストップのラグジュアリーライフスタイルブランドを自認し、ジュエリー、レザーグッズ、アクセサリー、シルバー、時計、フレグランスなど幅広い商品展開を行うイギリス王室も御用達のブランドの一つ。
紫のシグネチャーカラーがあしらわれたパープルウォーターというブランドラインのバスアメニティは、ザ・リッツ・カールトン御用達です。落ち着いた色味がいかにも最高級ホテルにふさわしい佇まいです。
リッツ・カールトンは館内に胡蝶蘭の匂いがほんのり広がっている印象なのですが、飾られている花だけでなくこのアメニティがその元じゃないかという気がしております。アスプレイのものは高島屋がオンラインストアで取扱いしているとみせかけていつもほぼ在庫なしになってます(売る気あるの?)。。
アロマセラピー アソシエイツ Aromatherapy Associates
1985年にイギリスで設立。熟練アロマセラピストによって生み出されたこのブランドは、オーガニックな原材料にこだわった最高品質のエッセンシャルオイルをベースにした製品づくりを心がける英国王室御用達のブランドの一つ。
アロアソという略称で呼ばれるこのブランドは、JWマリオット御用達ですが、JWマリオット奈良では大きなサイズ(80ml)で用意されていました(30-40mlが主流です)。確かに英国で嗅いだことのある独特な香りがしますが、かなり匂いは控えめで普段使いしやすい感じ。こだわりのエッセンシャルオイルでかなりしっとりとした肌触りです。マンダリンオリエンタル東京でもボッテガヴェネタの強い香りが嫌な場合はこちらのブランドをお願いできるようです。
公式の販売では日本への配送は対応していないので国内のオンラインストアで買いましょう。下記セットは公式で£40なので、正規料金で買えますね。ハイブランドにしては良心的なお値段です。
イソップ Aesop
1987年にメルボルンで創業されたスキンケア、ヘアケア、ボディケア製品のブランド。高い効果と使う喜びをもたらすことを念頭においた製品づくりを続ける。薬剤のようなシンプルなパッケージが特徴。
国内でもデパートなどでよく見かけるブランドですね。店の前を通るといい香りが漂います。パークハイアット東京が採用しており、シャワールームにバスタオルに載せられて用意されていました。
ベルガモットやマンダリンオレンジなどが配合された柑橘系の香りで爽快感があります。
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エトロ ETRO
ジンモ・エトロによって1968年にミラノで設立されたテキスタイルメーカー。インドのカシミール・ショールの紋様を独自の技法で蘇らせた。現在はアパレルに加えてインテリアや香水などを取り扱う。
ベイズリー柄が特徴的でかなりアクの強いおしゃれ上級者向けのブランド。自社サイトに「あらゆるコレクションの鍵となるのは、旅やサルトリアの伝統への情熱です」とあるように、旅先のホテルのアメニティでもしばしば出会います。特にイタリアでよく見かけますが、日本ではお目にかかったことはありません。
ホテルによって香りもパッケージデザインも異なるので、各ホテル向けにオーダーメイドされているのでしょう。個人的にはベネチアのパラッツォ・ヴェーナルトのものやウィーンのDO&COホテルのものがデザイン的にもフレグランス的にも好みでした。
ゲラン GUERLAIN
1828年、フレグランスメゾンとしてパリに誕生。フレグランスを中心に、スキンケア、メイクアップの製品を取り扱う。豊かな自然をインスピレーションの源としており、サステイナブルな開発を強く押し出している。
蓋のデザインがいかにも香水ボトルのようで、可愛らしくも高級感のある佇まいです。写真は大阪のホテル阪急インターナショナルのものですが、他にはキャピトルホテル東急もスイートルームではこちらのブランドを採用しています。
サルヴァトーレ・フェラガモ Salvatore Ferragamo
1919年にイタリア人のサルヴァトーレ・フェラガモがカリフォルニア州のサンタバーバラで靴の修理とオーダーメイドから始めたブランド。ハリウッドで「スターの靴職人」の名声を得た後、1927年にフィレンツェに工房を構えた。その後、商品ラインを拡充し、世界的なトータルファッションブランドとなっている。
世界中、いろんな空港で見かけるフェラガモですが、フィレンツェにあるフェラガモグループが運営するホテルでは、やはりバスアメニティもフェラガモです。ほんわりと優しくもしっかりした大人の香りがしました。この匂いをまとうときはちょっとおしゃれなスーツを着ないといけない気がします。日本では、ホテルニューオータニのエグゼクティブハウス禅や、ホテルアラマンダ青山のスイートルームなどで採用されています。
シャンハイタン SHANGHI TANG 上海灘
1994年に設立された香港を中心とするブランド。スイスのリシュモングループ傘下にあり、世界的にアパレル、小物をはじめ幅広く商品展開を行う。
バルセロナのマンダリンオリエンタル や日本ではコンラッド大阪やコンラッド東京で使われていました。上の写真はコンラッドのものですが、いずれもマンダリンティーのほんのりいい香りなので、これは男性女性問わず好きな方が多いのではないでしょうか。
ダヴィネス Davines
イタリアのパルマで、ガラスの香水瓶を製造するアトリエとして誕生し、1983年にダヴィネス・グループが設立される。その後、1993年にヘアケアブランド「Davines」を立ち上げ、世界に販売を広げるブランドへと成長している。
Wホテルが以前のblissから乗り換えて、2019年頃からこのダヴィネスのMOMOというブランドラインを採用しています(W大阪では23年以降、ボトルパッケージになって持ち帰り不可になっていますが…)。爽快感のあったblissから一転、果実感のあるほんのり甘くも不思議な印象の香りに変わって、高級感が増したように思います。
「いちじく、シクラメンにジャスミンやシダーウッドが香る、フルーティーでみずみずしい香り」だそうですが、個人的にはいちじくのような香りを感じます。いずれにせよこの匂いも個人的にかなり好きな部類です。
タン THANN
2002年にタイで創業されたナチュラルスキンケアブランド。
マリオット御用達のブランドです。アジアのブランドらしい柑橘系の強い香りから南国の風味を感じますが、この香りを嗅ぐとマリオットに来たなという気がします。THANNブランドでスパなども営業していますね。
バイレード BYREDO
2006年設立のスウェーデンのラグジュアリーフレグランスブランド。
フレグランス専門のブランドだけあって、甘めのとてもいい香りがします。
マリオット系の最高級ブランドの一つラグジュアリーコレクション傘下のプリンスギャラリー紀尾井町で採用されており、ラグジュアリーコレクションの公式サイトで購入できますが、40mlのボトルで€15となかなかのお値段です。
が、ラグジュアリーコレクションのホテルはいずれも個性的であるのが売りなので、他のホテルでこのブランドが採用されているのは見たことがありません。
ブルガリ BVLGARI
1884年にジュエリーブランドとしてイタリアのローマで設立。高級時計、香水、レザーアイテムなど幅広く製品ラインナップを拡充し、近年では自社ブランドのホテルも展開している。
誰もが知る名門ブランドの一つですね。ブルガリホテルは日本進出も決まっていますし、僕も機会があれば泊まりたいと思いつつまだ行けていません。しかし、ブルガリのアメニティは東京ステーションホテルのスイートルーム限定で採用されています。あと、写真のものとは違うタイプですが、4つ星のホテルのザ セレスティン銀座もアメニティはブルガリですね。海外だとニューヨークのセントレジスなどでも採用されていました。
高級感溢れる香りで好みではあるものの、無臭派の僕的には結構香りが強めなので、正直ちょっと使うのをためらってしまいます。
フレデリック・マル FREDERIC MALLE
ラグジュアリーパルファムの先駆者の名を冠するフレデリック・マルが2000年に「香りの出版社」を掲げて立ち上げた香水ブランド。ブランドイメージの追求ではなく、香りそのものを主役にという理念の元、時間・原料・コスト等に一切の制限を設けない創造スタンスで製品を生み出す。
伊勢丹や高島屋などで取り扱われている高級フレグランスブランドですが、フォーシーズンズホテル東京大手町がこのブランドのアメニティを採用して開業しました。
百合の香りがします。高級ホテルではよく嗅ぐニオイですが、ボディフレグランスとして嗅ぐことは少ないと思います。この匂いを纏っているとなんだか少し高貴な気分に浸れますが、少し好き嫌いが分かれるかもしれません。洗い流すと少し香りの雰囲気が変わるのもフレグランス専門ブランドならでは。何度か滞在するうちに、個人的にはかなり好きな香りになりました。
ペリカン石鹸
1947年に創業。「洗う時間」を大切にしたいという安心・安全へのこだわりを持った企業スローガンを掲げており、オリジナル商品の開発・製造に加えてOEM事業や高級ホテル向けのバスアメニティの企画・開発・製造を行なっている。
高級ホテルではなかなか日本ブランドを見ることは少ないですが、ペリカン石鹸は帝国ホテルや阪急ホテルズ、国内のハイアットグループなど錚々たる一流ホテルグループでそれぞれ独自のアメニティを展開しています。
写真は当ブログで何度も取り上げているアンダーズ東京のバスアメニティですが、竹や稲穂など複数の種類があり、どれも他のホテルではないユニークな香りでかなりお気に入りです。ボディソープのとろみ具合も絶妙で、洗い上がりがしっとりと仕上がります。
ボッテガ・ヴェネタ Bottega Veneta
1966年にイタリアのヴェネト州で設立されたラグジュアリーブランド。「イントレチャート」と呼ばれる編み込みレザーの技法がブランドの代名詞。現在はフランスのコングロマリット企業であるケリンググループに所属。
編み編みの革製品のイメージの強いブランドですが、実はバスアメニティもありまして、東京のマンダリンオリエンタル で採用されているのを見ました。ボトルがかなり硬かった記憶があります。
ボディソープやシャンプーの香りはかなり強いポマード系のおじさん臭で好みが別れるかなと思います。ボディローションはやや系統が違っていて、高級ブティックで漂うような香りがしました。
シグネチャーデザインのイントレチャート(革の編み編みのデザイン)の生地よろしく、石鹸の包み紙茶系の色の入った網目状のデザインになっていました。
なお、こちらの商品はべらぼうな値段での転売は見かけますが、正規ルートでの入手手段はなさそうです。
ルメードゥ REMEDE
アメリカのスキンケアブランドで、アンチエイジングにフォーカスし、先端テクノロジーを利用した商材が特徴。
こちらはニューヨーク発でバトラーサービスを最初に始めたことやブラッディマリーのレシピを考案したことでもおなじみのセントレジス ホテル御用達のブランドですが、セントレジス 以外でも旧SPG系列のホテルではたまに見かける気がします。 セントレジスはじめ、どこのホテルでも見なくなりました。。。
緑がかった強いブルーで、他ではちょっとないケミカルな香りがします。駄菓子屋のサイダー味の飴に似た香り…と書くとなんだか安っぽく感じてしまいますが、ちょっと爽快感があり全然悪くないです。いや、むしろ良い。
ボディジェルはスクラブが入ったタイプと入っていないタイプがあります。
ロクシタン L’OCCITANE
1976年にフランスで設立されたオーガニックコスメブランド。1996年に日本に第1号店を出店し、国内には100店舗以上構える。
日本でもいろんなところでお店を見かけますが、高級ホテルでも定番のブランドの一つです。上の写真はシャングリ・ラ東京で撮ったものですが、シャングリ・ラホテルグループではこのタイプが採用されています。
パッケージにJASMINと書いている通り、ほんのりとジャスミンの香りがします。僕はこのブランドの石鹸を持ち帰り家の仕事机の上にパッケージのまま置いていて、時々ほんのり漂う花の匂いに癒されております。
こちらの写真のものですね。もう2年くらい置いているのでパッケージは風化してきて中の石鹸は若干小さくなってきた感はありますが、まだまだ現役で使えそうです。匂いがなくなったらまたシャングリ・ラで調達してこようと思います。(実はいくつかストックしてます)
八重洲のシャングリ・ラと逆サイド、丸の内にあるフォーシーズンズ丸の内では、同じロクシタンでもロクシタンのアーモンドというブランドが使われています。その名の通りほんのり甘い香りが漂います。(一休ダイヤモンド会員はセルリアンタワー東急でもお土産でもらえます)
系統的にはバイレードに似た香りでこれも万人受けするタイプですね。アーモンドオイルの効果か肌がものすごくすべすべになります。
これは市販されている正規品が入手可能ですね。女性へのプレゼントなんかでも絶対喜ばれます。Yahoo!や楽天のショップのものは割高なので、Amazonで売ってる正規品が良いと思います。
まとめ
以上、改めて並べてみるといろんなブランドがありますし、ホテルのブランディングに合わせてそれぞれ御用達ブランドがあることにも気づきます。他にもまだまだいいブランドがあるはずなのでまた他の記事を書いていく中で掲載していないものを見つけたら順次追加していこうと思います。